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vol.077「いま持っている価値観を疑う。『メタ思考』をメタ思考してみた。」

目ざましい業績を出している人たちの話は、共通するものがとても多い。
たとえば、「いま持っている価値観を疑ってみようよ。自分で決められること、あんがい多いよ」という問いもそのひとつです。


◆「人格を複数設定」する。

荒木博行さんのVoicyに、澤円さんがゲスト出演されていました。

内容を、勝手に要約すると、
① 自分の人格をひとつに限定せず、複数設定して、仕事でのストレスや義務的役割から自在でいられる。澤さんの定義ではエイリアス(作家の平野啓一郎さんでいう「分人」)を使いこなせば良い。
② それができないのは「呪い」にかかっているから。呪いとは、誰もそうだと決めていないのに、自分で思いこんで勝手に制約や呪縛を設けること。
③ 同じくマネージャーの立場なら、メンバーに対して呪いをかけていないかチェックする必要がある。しばしば「自分もそうやってここまで来たんだ」と考えてしまうから。

先日からの「立場と個人を切り離すことで、結果としてのびのびと打ち込めて、ストレスからも解放される」という話とほぼ同じお話です。
というよりも、澤さんや平野さんや何人かの、自分より賢くて結果を出している人、深く考えている専門家から、エッセンスを抽出して、いわば盗んで、「自分のやり方」を作っているから、当然といえば当然です。


同じく放送の中で、澤さんはご自分の著書『メタ思考』について、ベストセラーになっている要因として(現在5万部を突破!)、
「コロナ以前は上司の見えるところで一生懸命働くことで評価され、自分の価値を保っていた。リモートワークが当たり前になり、どうやって働きざまを表現すれば良いかわからなくなった人が多いからではないか」
と分析。「ジョブディスクリプションが極めて曖昧な日本だから起こることかもしれない」と補足されています。

仕事の定義が曖昧で、上司の主観的な評価がかなりのウエイトを占める。上司の意に沿うように振る舞い、顔色を伺う重要度が高くなる。
前回お話しした「部下に感情労働手当を払っているか」「管理職が機能に過ぎないことを理解せずに、自分を偉い人扱いさせていないか」という話ともつながるテーマです。

「マネージャーは呪いを発していないか、自分で点検する必要がある」、はほんとうにそうです。

オレも下積み時代にそうして鍛えられた(?)んだ。管理職とはそういうものだ(例:威張るものだ、威厳を保つのだ)。せっかく権力を持ったのだから奮って確認したい。

謎の「伝統の技」の継承者になっている。我流でチームをマネジメントする。会社の価値観がすべてだと思いこんでいる。
広い意味での「呪いにかかっている」と言ってよいと思います。

◆『メタ思考』、読みました。

澤さん新著『メタ思考』については、しばらく前に読んで所感を整理したものがあります。共有します。

所感 受けとめ。

目ざましい業績を出している人たちの話は、共通することが多い。
自分の点数は自分でつけるものだ。重要だと思ってるルールの半ばは、大した問題ではない。根性論や精神論には価値がない。時間の使い方がすべてのはじまりだ。「好きか嫌いか」で決めていい。何かを成したかったら何かを捨てることだー。

澤さんのお話も、
・いま所属しているコミュニティや文化の、重大視している価値観は、実はどうにでも変えられるものだ。
・違う文化、違う視点からのフィードバックを得ることで、自分自身をなるべく客観視(メタ視)できる。
・自分の意思だけで決められることは実はかなり多い。決めて、勝てるやり方で実行にうつすかどうかだ。

つまり、「人は変われる」「選ぶのは自分自身だ」と繰り返し指摘されていて、やはり共通する。

できていなかったこと。

挙げられたなかでいうと例えば、
・「怒り」で後悔しないようにする【怒りっぽい/後で返ってくる】
・他者をほめる。いい気分にさせる【相手によって使い分けしてた】
・睡眠時間を先に確保/固定する【夜更かし、または計画的でない】
など等。
ひとまずこのあたり着手してみたい。
①人によらず、感情に引っ張られず、相手の気分をよくする
②夜ふかしを減らす。やるなら朝早起きして活動する
と、このときは整理しました。

現時点の振り返り。

変える行動 ①相手によらず気分良くさせる、②朝型に切り替える。
①②とも、半分できて、半分できていない。
例えば、直近でもチームメンバーに対して「なぜこれが前回と同じところでつまずくの」など、いわば詰めるようなことをしたのを思い出しました。
また、夜更かしは相変わらず時々やっていて、眠い目をこすって起きて目覚ましを止めて、スヌーズのままソファで寝るといったこともまだやっています。
だけど、こうして定期的に思い出したり、またはもう一度noteに書いて、自分以外の人にシェアすることで、抑止力と改善しようとする効果が多少なりと働くと期待しています。
これも前回でお話しした「壁に約束事を張り出しておく効果」の一種です。

◆『メタ思考』をメタ思考してみた。

あとがきに「本書に書かれていることもメタ思考してほしい。他者(=澤さん)の方法論の「外」へ出てみてほしい」とあり、考えてみました。

・そのまま真似できるものではない
澤さんも指摘されてるように、本書で挙げているのは澤さんのこれまでの経験に基づいた、おすすめの手法です。
私たちは違う個人であってそのまま適用できないこと。偉人の真似をそのままやってもうまく行かないこと。しかし我流の前に模倣すること、形から入ること。
これらの要素を混ぜる、ブレンド比率は、自分で決めるものです。

・選択のバイアス
人間は、自分の考えを補強する材料を重視したくなる。付箋する時点でそうなるし、そこからの絞り込み、言い換えや抽象化、まとめもそうなる。
私はわりと強めにその傾向がある(文末に全付箋箇所と分類)。「人生の本質は捨てること/基本的には強みを伸ばすのが良い」とのバランスかなと思っている。

・偏見/劣等感
いわゆるビジネス書を読むほうだ。一方で、「おすすめの本」と言わたら『論語』やコトラーや『失敗の本質』を挙げなければ、となんとなく感じている。ビジネス書<ロングセラーの名著、というバイアス、ある種の、偏見というよりは劣等感のようなものを持っているからだ。

「著者の意見からさえ外に出てみる」自体、澤さんの提案=手のひらのうえに乗っている状態でもあるから、このあたり入れ子構造になっていて面白いな、と、あとで思い当たった次第でした。#それがメタ思考



引き続き、iPhoneの音声入力で原稿たたき台を作成。ChatGPTで誤字脱字の修正を行っています(※)。
「原稿なしで話す練習」を兼ねているので、話の骨子や順序は変えずにアップロードします。

最期までお読みくださりありがとうございます。



※共有:
この手法=①音声自動入力→②AIで誤字脱字修正、は Voicyパーソナリティ 大手町のランダムウォーカー さん(『毎日10分間の数字で考える習慣』)の放送を聴いて、そのまま真似させていただいたものです。ランダムウォーカーさん、ありがとうございます。


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