見出し画像

vol.093「自分の意見を発信する②『SNSでの心がけ7か条』と、二所ノ関部屋の師弟関係。」

誰にでも、特技、取り柄はあるもの。
「自分の意見をはっきり言う。禁止されてないかぎり手を挙げる。自由発言するほうである」
は私の、少なくとも特徴だと思います。
会社組織人的な視点でいうと、おかげで問題解決が一気に進んだこともあれば、相手を意図せず怒らせたことも(数しれず)あります。

◆『SNS心がけ7か条』を考えてみた話。

2014年8月から2020年8月まで、Facebookで「1日1回投稿」を続けたことがあります。バックナンバーを確認すると vol.2180 とあり、約6年(365日*6=2,190日)です。

Facebookを使いはじめてしばらくして、SNS使用のマイルールを、追加で整理したことがあります。

『SNS での心がけ7ヶ条』

①友達申請の際はメッセージを添える。

友達登録を申請したらメッセージを送る。会合などで出会った後ならお礼を添えて。長らく会ってない知人を発見したときはその旨のあいさつを書く。
承認してもらったら、お礼のメッセージを、タイムラインへの書き込みではなく個別に送る。

②「見られている」という観点を持つ。

SNSは自分のストレスを発散させる場ではない。あえて損得でいうなら「発信することで得になる(プラスの印象を獲得する)」ために使う。
目的を持つ、合目的的であること。

③「美味しくなかった」紹介はしない。

「単に 今日は飲み会でした、は投稿しない」と最初に決めた。
関連して、「美味しかった」ときだけ紹介する。「美味しくなかった/まずかった」投稿はしない。投稿するメリットがない。
「店員さんの対応がよかった」も同じく。「悪かった」は、時間を空けて、特定できない形で、そこから考えた自分の気づきを書く。

④上から目線でコメントしない。

誰に対してもフラット、謙虚であるべきという前提で、特に「自分より実績/信望のある人」に対して、上から目線でコメントしない。
その相手はもちろん第三者からみて「イタいやつ」と思われるだけ。SNSを使う目的「プラスの印象を獲得する」に合致しない。
「面と向かって言えるか」で考える【重要】。

⑤「コメント書き込み」は「関係あること」を書く。

人のコメント欄には、その投稿に関係のあることを書き込む【重要】。無関係なあいさつや自分の宣伝をしない。特に、自分語り、自論の展開には気をつける(やってしまいがち)。
自論は自分のタイムラインで気の済むまで書けばいい。

⑥「当事者が見てもいい」つもりで書く。

経済・政治・歴史・宗教(信仰)等の話を書くときは、「自分の友人に直接の当事者がいるかも」という視点を持つ。
同じく基本的に自分の投稿に完結する。言い換えると、自分で投稿できないことを他者のコメント欄に書き込まない。どこかで後ろめたい、マズいと思っている証だから。

⑦「タイムラインはその人の所有物」と心得る。

人のタイムラインはその人の所有物であり、「よそ様の家(庭・敷地内)にお邪魔している」前提に立つ。
「その人のSNS友達が見ている。その書き込みは本人が嬉しいか、失礼でないか」という視点を持つこと。会社の部下だとか学生時代の後輩だからと、ぶしつけに先輩風を吹かせて無邪気な書き込みをしない【重要】。

◆行動原理は定期的に見直す必要がある。

上記「心がけ」は、主にFacebookを想定して書き出したものだけど、「なにが正解か」は「状況」と「目的」によって変わるものです。

・状況:たとえば「友達申請の際にメッセージを送る」は、もっと若い世代ではなじまない感覚(かえって不自然で不要)かもしれません。

・目的:量よりも質、得点よりも失点を防ぐことを目的にするなら、7か条は有効です。一方で、量を重視する・得点を稼ぎたい場合、たとえば「twitter(現X)でバズりたい」なら、もっと違った行動が求められるでしょう。

SNSでの失敗は、仮に投稿を削除しても、見た人の印象に強く残りやすい点で、ダメージが大きいものです。
だから【すこし味見してみる→突っ走り出すまえにポリシーを決める→通常運行開始する】のステップはおすすめだと思ってるものの、結局は人それぞれ。たとえば「様子見する」は私の行動の癖のひとつ。けれど「全力で振り切る」価値観の人には合わない(そのふるまい自体が反感を買う)ことだってあるでしょう。

その観点でいうと、「twitter(X)の世界がすべてだと思っている人」と同じぐらいの言い方として「Facebookでのお作法が万能だと思いこんでいる人」みたいな表現が成り立つのかもしれません。

◆目的はなにか:二所ノ関親方に学ぶ、自分を律すること。

とはいえ、タイムラインを遡って確認したときに「振る舞いが安定している」(ともかく一定の行動原理がある)ことは、「予測のつかない奇異なことはしないだろう人」という判断につながる。
だから、関係構築する課程で、「この人と食事に行ってみてもいいかな」「何々の会合に誘ってみよう」と思ってもらえるための、必要条件だと思って、SNSでの発信はかなり管理してやっているほうだと思います。

大相撲5月場所で、大の里関が優勝しました。幕下付出(初土俵)から7場所目での優勝は歴代1位のスピードだそうです。ものすごいですね。
その大の里関の師匠の二所ノ関親方。テレビ番組でのトーク、専門的な内容をわかりやすく説明する能力、と、話す量・話す技術ともに優れた方で、好きなプロスポーツマンのひとりです。
けれど現役時代(稀勢の里関時代)は言葉数すくなく、インタビュアー泣かせぐらいの感じだったそうです。
関連記事を拾い読みすると、「本当は話したかったが気が緩むと余計なことも喋ってしまう」「横綱(相撲界)は一種の敷居の高さがあるべきだ」との理由で、話さないようにしていた。同じくSNSも使っていなかった。若い力士たちが自由に発信しているのを快く思っていなかった(※)。

※現在は力士個人のSNS発信は禁じられてるとのこと。また個人ではなく部屋の公式アカウント等は運営されています。


本来話すのが好きでスキルもある親方が、喋ることやSNS発信を控えていた、という話は、「目的は何かにあわせて 行動を自律できる人」と思えて、また「好き度」が上がるエピソードでした。

大の里関の優勝力士インタビューでも「親方からは優勝しても喜ぶなと言われました」とあり、考えながら話しているのが印象的でした。「師匠にも(また関係者やファンにも)見られてるぞ」という感覚を常に持っているのだと思います。
スポーツのトッププロが「見られているという感覚を持つ」ことは、故障(怪我)やトラブル(不祥事)を防ぐことにもつながる。いちファンとしてはこのまま伸びて大関、強い横綱になってほしいと思ってるので、「ああ、良い師匠と弟子の関係だな。格好いいな」と無責任に思った次第でした。


「自分の意見を常に持つ」の一環で、SNSの使い方に関する私見と、大相撲千秋楽を観ながら考えたことのシェアでした。

最後までお読みくださりありがとうございます。



◇お仕事のお手伝いメニューを試行提供中。※テスト段階のため無料です。
・形態:Zoom等を用いての遠隔ミーティングを主に想定。
・対象:個人事業主の方で心理的安全性の確保された壁打ち相手が欲しい方等。

「ご案内:個人事業で提供するメニューと、提供できる価値(2024.1版)」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?