見出し画像

学級通信という名のオン(オフ?)ラインサロン

僕は私立の高校で教員をしています。毎日3〜4時間くらい授業をしているわけです。授業する度に思うことがあります。それは

「授業って教科書という台本を使った舞台みたいだな・・・」

ということです。

「教員」という「演者」が「生徒」という「お客さん」を様々な意味でエンターテインする。これって「舞台」だし、そして「芸人さん」みたいだなと思ったんですね。(アクティブラーニング全盛のこのご時世に若干古い教育観かもしれませんが・・・)

「芸人!!!そうか、オレ、毎日芸人みたいなことやってんだな」とテンションが上がることがよくあります。

「芸人さん」ってカッコ良いじゃないですか。自分のお笑いのスキルだけで、観客と対峙するあの感じが色っぽい。

僕ら教員も自分の授業力(クラスの雰囲気作り含め)だけで、生徒をどれくらい満足させられるかってのは、考えてみたらドキドキします。

そう、僕は「芸人さん」が好きです。

その中でも特に好きなのがキングコング の西野さんなんです。

芸人としてゴールデンの番組のMCというメインストリームにすぐに到達した。ある種の限界を感じ、ある時から絵本などの作品制作に主軸を移した。その結果、認知では無い人気を集める存在になった。ファンを増やした。

そしてオンラインサロンを作って地道に獲得してきたファンからのダイレクト課金で収益構造を作って自分のエンタメを追求し続けるって男前すぎるな!!と思うわけです。

僕は西野さんのオンラインサロンに入っています。

「オンラインサロン??何それ?宗教?」って人は2020年さすがに少なくなってきたと思いますが、簡単に説明すると、西野さんが毎日エンタメに関する文章をfacebookで配信してくれるメルマガです。(ざっくりすぎるか・・・まあ、いいか)

このオンラインサロンに入って思ったんですけど、毎日西野さんのエンタメに関する長文を読んでいると、モノの見方や考え方が似てくるんですね。

最初は西野さんが言っている内容が良く理解できなかったんですけど、様々な文章を読むことで、西野さんと前提知識や世界観が揃ってくるので、ニュアンス含めて前よりも理解できるようになったんですね。

「これはいい!!!」って思ったんです。

僕はクラス担任なので、ある意味自分のオン(オフ?)ラインサロンを持ってるのと同じなんですよね。

だったら結構な頻度で学級通信を出せたら、西野さんのオンラインサロンみたいなこと出来るな、と思いました。

別に生徒を洗脳したいわけでは無いです笑、でも色々伝えたいことってあるじゃないですか。

学校ではSNSは危険なモノという負の側面しか強調しませんが、「こういう上手な使い方があるよ」ってアドバイスしてみたいですし。

文化祭は制作の過程をみんなで共有して、それこそ保護者とも共有して、制作過程自体をエンタメ化出来るよとか。

自分たちのクラスの企画と親和性が高い他クラスと積極的にコラボするとお互いに当日の集客が上がってWin-Winだよなど。

生徒がその通りにしなくても全然構わないのですが、とにかく考えの選択肢を増やしてあげたいなと思いました。

ただ、担任の気持ちだけが盛り上がってもしょうがありません。高校生が相手なので、文章がある程度面白くないと、どんなに良いことを書いても全然読んでくれないんです。

なので、少しでも彼らの身の回りにあるような事象をとりあげて、その解説として自分の伝えたいことを上手に混ぜるという形で文章を書きました。

自分の学校はclassiというベネッセのシステムを導入していて、保護者にも担任から直接クラス通信を配信することは技術上出来るんです。でも学校のルール上それは出来ないことになっています。

保護者にも学級通信を送れたら最高なのにな。情報を発信すればするほど、炎上するリスクは上がりますが、同時にこちらに対する好感度も高くなると思うんです。

教員として保護者と接して感じることがあります。それは

保護者にとって学校とは「子供をただ預けている場所」だけでは無く、「第2の青春の場」として捉えている人もいる。

ということです。

文化祭の準備の時に誰よりも協力的だったのは生徒ではなく、実は保護者ってこともあります。

体育祭や文化祭に保護者が来るのは、子供の活躍が見たいという気持ちと同時に、自分の高校生活の追体験をしたいという気持ちがあるのでは無いかと思うことがよくあります。

だから僕としては学級通信を通して、親御さんに高校生活の追体験という価値を提供できたら良いな・・・なんて偉そうなことを考えています。あれ?本当に偉そうだな・・・・

でもこれを上手く運営していけば、保護者の中で「あの学校は保護者も楽しめるらしい。」という口コミが広まる気もしますよね。

中学生にとって保護者の影響は大きいですから、保護者の好感度が高い学校は何だかんだ選ばれやすくなる気がします。

映像授業が今後普及していく中で授業レベルは全国的に平均化されていくと考えられます。その中で他校と差別化を図るためにはコミュニケーションをデザインする必要があります。

生徒のコミュニケーションデザイン」を考えている学校は多いですが、「保護者のコミュニケーションデザイン」を考えている学校はきっとまだ少ないですよね。

でも教員の負担があまりにも増えるかもしれない提案かもしれないですが・・・でも学校経営を考えた時に、考慮したい事項ではあります。

やっぱり教育機関はもっと有効にSNSを活用するべきですね。

少子化が叫ばれる今、生徒を獲得するために学校をあらゆる意味で魅力的にするべきな気がします。

僕ら教員も早くSNSを使いこなして経験値を身につけていかないと。

ここまで書いて気がつきました。

教員にこそ「SNSはこう使うと便利だよ」って情報が必要なんですね。

この記事が参加している募集

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?