伝わらない写真で容量がいっぱいです
こんぴら歌舞伎のことを書こうと思っているのに、いだてんに捕らわれてしまった。円喬師匠と朝太がよう・・・。
さて死ぬ前に一度は行きたいこんぴら歌舞伎であった。
天保の人と同じ体験ができる。ということがとにかく得難い。加えて役者さん方も同じような特別感を持ってやるので、楽しくないわけがない。
前に観光で金丸座に入ったことはあったが、人が入るとぎゅうぎゅうで小ささをとても感じた。仮設の平成中村座より全然小さい。しかし役者さんはいつも通りの配役で登場するので舞台上もぎゅうぎゅうしていて独特の一体感がある。
お客さんも比較的そんなに歌舞伎を見ない人が多いのか、そこ笑うところかしらという場面も含めてよく笑い、前のめりにサービスを求めていた。
勘九郎が大胆に袴をからげて出していた脚を見て、いだてんね、と言いあっていたのは同意である。勘九郎は相変わらず身のこなしが素晴らしかったが、脚、あんなにしぼれるもんかと感心する。
演目はといえば芝浜を初めて見たけどあれいい話ですね。何だかんだいろいろあるが夫婦が互いに思い遣っているのが良い。しかし最後、飲んじゃうんだ、あれ?ってなった。歌舞伎だと落語みたいな落ちのつけ方ができないんだな。なんにせよ幸せな気分で帰れるのが良かった。
地元の自治会らしきの人たちがお客さん誘導などしていて、ジョギングついでに様子を見に来たよというノリの人などもおり、文化祭のようだが大変お金のかかった歌舞伎興行であるのが面白い。
金丸座は立派な芝居小屋だが、おそらく天保の当時だって上方や江戸歌舞伎の人気役者が巡業で来るということはそうなかったのではなかろうか。そう考えると今も昔も地元のみなさんには同じ思いなのかもしれない。
二部では中村屋兄弟のからみが全然なかったのが残念だが、全体的に生きててよかった。