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進化の建築とは
増築(又は減築)という方法を使って既存の建物を改修すること。

生物が長大な時間経過に伴い形態を変化させ、最適化していくこと(=進化)を建築にあてはめています。

現代の生活や使われ方にそぐわない既存建物も増築(又は減築)で外形や空間を最適化させることで、新築よりも合理的に、単純な改修よりも自由度が高く、現代に沿った建築に進化させることができます。

これまで住宅の増築や、オフィスの減築、社寺建築の増築などの設計をしてきた経験から、増築・減築は可能性のある改修の方法であると感じています。


before
after

増改築の可能性(上記住宅物件設計時テキスト)

既存は建設会社の設計部に勤めていた建主の祖父によって設計され1968年に建設された。
本物件は建て替えから計画がスタートしたが、既存躯体の状態の良さとRC住宅の解体に掛かる費用(600~700万円)から増築も提案し、採用に至った。旧耐震RC造への増築で確認申請を出すには、耐震診断(中性化・圧縮試験)を行う必要があるため、既存躯体をコア抜きし、試験をした。
既存部と増築部の2棟でひとつの住宅になる増築は、新築よりも合理的に複雑で多様な場をつくることができ、単純な改修よりも計画の自由度が高い。住宅を計画するときの選択肢として、増改築という選択に可能性を感じた。

鈴木隆介一級建築士事務所
鈴木隆介
1989 愛知県生まれ
2011 名城大学理工学部建築学科卒業
2011-2020 studio velocity一級建築士事務所勤務
2020 鈴木隆介一級建築士事務所設立

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