鈴木隆介 | 建築家 | 鈴木隆介一級建築士事務所

愛知県名古屋市を拠点に全国で建築の設計をしています。 GOOD DESIGN AWAR…

鈴木隆介 | 建築家 | 鈴木隆介一級建築士事務所

愛知県名古屋市を拠点に全国で建築の設計をしています。 GOOD DESIGN AWARD2022受賞/新建築住宅特集2023年5月号掲載 HP:https://szkrysk.com/

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進化の建築

進化の建築とは 増築(又は減築)という方法を使って既存の建物を改修すること。 生物が長大な時間経過に伴い形態を変化させ、最適化していくこと(=進化)を建築にあてはめています。 現代の生活や使われ方にそぐわない既存建物も増築(又は減築)で外形や空間を最適化させることで、新築よりも合理的に、単純な改修よりも自由度が高く、現代に沿った建築に進化させることができます。 これまで住宅の増築や、オフィスの減築、社寺建築の増築などの設計をしてきた経験から、増築・減築は可能性のある改修

    • 【WORKS】M HOUSE-5/竣工写真

      【プロジェクト概要】 築55年の壁式鉄筋コンクリート造住宅の増築と改修 用途:一戸建ての住宅 設計:鈴木隆介一級建築士事務所 竣工年:2023年 掲載:新建築住宅特集2023年5月号 過去4回にわたって記事を書いた「M邸/築55年鉄筋コンクリート造住宅の増改築」の竣工写真を載せていきます。 設計者経歴 鈴木隆介 1989 愛知県生まれ 2011 名城大学理工学部建築学科卒業 2011-2020 studio velocity一級建築士事務所勤務 2020 鈴木隆介一級建築

      • 【WORKS】M HOUSE-4/増築の設計手法②

        【プロジェクト概要】 築55年の壁式鉄筋コンクリート造住宅の増築と改修 用途:一戸建ての住宅 設計:鈴木隆介一級建築士事務所 竣工年:2023年 掲載:新建築住宅特集2023年5月号 前回の記事から引き続き、今回も増築の設計手法について、前回よりも具体的に説明をしていきます。 ※前回の記事はこちら↓ 01.周辺に開けていて閉じてもいる空間 計画地は裏道として利用されている交通量の多い幅狭の道路に面し、周辺には工場やアパートが建っているため、積極的に開くことができない周辺

        • 【WORKS】M HOUSE-3/増築の設計手法①

          【プロジェクト概要】 築55年の壁式鉄筋コンクリート造住宅の増築と改修 用途:一戸建ての住宅 設計:鈴木隆介一級建築士事務所 竣工年:2023年 掲載:新建築住宅特集2023年5月号 01.何を増築するか 第三段目となる今回の記事では、M HOUSEの設計手法についてご説明していきます。 クライアントからの要望を整理すると、住居に必要な面積は約130㎡(約40坪)でした。これに対し既存棟の床面積は約105㎡なので、25㎡分を増築する必要があります。 「何を増築するか」を

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          5本

        記事

          【WORKS】M HOUSE-2/増築のハードル

          【プロジェクト概要】 築55年の壁式鉄筋コンクリート造住宅の増築と改修 用途:一戸建ての住宅 設計:鈴木隆介一級建築士事務所 竣工年:2023年 掲載:新建築住宅特集2023年5月号 1.既存について 既存は昭和44年に竣工した「壁式鉄筋コンクリート造2階建て、床面積106㎡」の住宅でした。 今回25m2分の木造棟を増築しており、10m2以上の増築には確認申請が必要(防火・準防火地域では面積に関わらず必要)となるため、増築の確認申請をしています。 昭和44年の竣工から現

          【WORKS】M HOUSE-1/増築という選択

          【プロジェクト概要】 築55年の壁式鉄筋コンクリート造住宅の増築と改修 用途:一戸建ての住宅 設計:鈴木隆介一級建築士事務所 竣工年:2023年 掲載:新建築住宅特集2023年5月号 01.はじめに 築55年の壁式鉄筋コンクリート(以下、壁式RC)の住宅の増築と改修の設計をしました。(2023年3月竣工) プロジェクトの内容について、4回に分けて書いていきます。 戸建て住宅の規模で、壁式RCに対して増築をするという選択は、あまり多くない事例ではありますが、このプロジェクト