ポータブルスキル
ポータブルスキルとは
みなさんは、「ポータブルスキル」という言葉を聞いたことがあるだろうか?
直訳すると、
portable(持ち運びできる)skill(能力)
という意味になりますが、厚生労働省によると、ポータブルスキルの定義は次の通り。
〇業種や職種が変わっても通用する「持ち運び可能な能力」
例えば、論理的思考力、プレゼンスキル、コミュニケーションスキル、交渉力、問題解決能力など、明確な基準がなく、幅広い業種・役職・職種・部署において活用できるスキルだ。
反対に、特定の会社や業種、職種でしか活用できない知識やスキルは「アンポータブルスキル」と言う。
また、ポータブルスキルと似た概念として
「トランスファラブルスキル
(transferable skill)」という言葉があります。
意味はポータブルスキルとほぼ同じですが、
社会人経験がある人に対してはポータブルスキル、社会人経験がない人にはトランスファラブルスキルという言葉を使うことが多い。
では、ポータブルスキルにはどのようなものがあるのか、以下4つについてみてみよう。
1.思考力
ネットですぐに知識が調べられる現代では、たくさんの知識を持っていることよりも、
欲しい情報をいかに早く取りに行けるか、情報からいかに深く広い思考ができるかが重要となる。
しっかりとした思考力が身に着いていれば、他のスキルも効率良く身に着けられるため、あらゆるスキルの土台とも言われる。
2.課題解決スキル
ビジネスにおいて、「課題を解決すること」は企業の存在理由そのものともいえる。
そのため、「課題を見つけ、解決策を考案し、解決に向けて実行していくスキル」は全てのビジネスパーソンに必須のスキルと言えるでしょう。
厚生労働省も、成果をあげるために重要な行動として
「課題を明らかにする」
「計画を立てる」
「実行する」
の3つを挙げている。
計画性・柔軟性・課題発見能力が高い人は、たとえ業種や職種が変わっても、必要な技術や知識さえ身に着ければ幅広く活躍できるでしょう。
3.人との関わり方
ビジネスでは他者の協力が必要な場面が多くある。
人を巻き込む力の強い人は、周囲の人々とうまく協働し、良好な関係を築きながら、仕事を円滑に、かつ効果的に進めることができる。
特に近年は業務のオンライン化が進み、直接の対話が少ないがゆえの連絡ミスやコミュニケーション不足が起こりがち。
こんな時代だからこそ、社内/社外、自分や相手の役職に関係なく、柔軟な姿勢で、円滑にコミュニケーションを取れることが重要だ。
4.専門技術/知識
特定の業界や職種のみに適応が可能な専門技術/知識は、テクニカルスキルとも呼ばれ、活用できる場面が最も限定されるスキル。
かつては非常に重要視されており、今でも実務をこなす上では基礎的なスキルといえる。
最後に
以上のように、ポータブルスキルとは業種や職種が変わっても通用するスキル全般を指すため、その構成要素は多岐に渡る。
しかし、そのいずれもビジネスパーソンにとっては重要な「ビジネス基礎力」と言うことができる。
高いポータブルスキルを有する人は、どのような企業でも必要とされる「市場価値の高い人材」となることができるのだ。
一緒に深掘りし、考えてみよう。
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