100年の孤独/放哉に想う〈Vol.17〉 強い光と深い陰影
美術館の入口へ向かう通路の途中で、ふとガラス越しに見えたブロンズ像(写真)。それは、アメリカの彫刻家 ジョージ・シーガルが1983年に制作した『Rush Our(ラッシュアワー)』という作品でした。都市の群像に漂う孤独と孤立、そして人間疎外を十全に物語っていました。
句は、放哉が保険会社に勤めていたころの風景を詠んだものでしょうか。ときは大正ロマン、大正デモクラシーと呼ばれた時代でした。活況を照らしだす強い光は、同時に深い陰影を落としたことでしょう。シーガルの作品のように。
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