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シーソーモンスター | 伊坂幸太郎 | ☆☆☆☆

200ページくらいの話が2つはいってます。

1つ目のシーソーモンスターは、伊坂幸太郎さんがお得意系な話に読めたなぁ。エンタメ色が強い印象。映画になったら人気出そうだなと思いました。主演、やっぱ多部未華子で。

2つ目のスピンモンスターは近未来の話で、1つ目とつながっているんですが、記憶と記録がテーマになっているように見えました。
こっちは、いろいろ考えさせられる話でした。

記憶って、この間書いたnoteに近いんだけど、忘れたくない思いっていうのと、忘れても良い思いっていう2つがあるはずなのに、その意識の通りにはならないよね、と。同じようなことが書いてありました。

記憶とは面白いもので、自然と忘れてしまうことはあっても、「このことは忘れてしまおう」と自らの意思によって忘れることはできない。嫌な思い出、不快な場面に限っていつまでも覚えている。
パソコンのハードディスクのように、コマンドを実行して削除できればいいのに、と思わずにはいられない。

スピンモンスターの1ページ目、冒頭から抜粋です。

そして私が書いたnote

で、スピンモンスターは、その「覚えているんだか忘れちゃったんだかはっきりしない、ぼんやりした領域の記憶」のあたりを漁っていて、結局自分が書き換えてしまったとか、どうのこうの、っていうシーンがあって、

それを読んだときに、上で書いたnoteを読み返して、私が思い出そうとして思い出した30個の思い出は、もしかしたらいくつか記憶が書き換わってしまっているんじゃないか、とか、ちょっと考えてしまいました。

高校の時に付き合ってた人と、高校近くのスーパーで買ったハイジの白パンを半分こして食べたりとかさ、少しずつ日が陰っていく空の色とかさ、そういうの、忘れなかったりするんですけど、

上のnoteから抜粋。これとかさ、もしかしたらハイジの白パンなんて食べてなくて、全然違う、パピコとか、季節はなんとなく秋っぽいのを覚えているんだけど実際は違うんじゃ、とか、なんかいろいろ考えてしまいましたね。

別に、多分、どっちだっていいんだろうなぁ。過去は変えられない、という名言はありますけど、記憶は変えられるし、いつの間にか変わっちゃってるってことだってあるよね。

全然物語と関係ない話になってしまった。

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