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フランス語⁈津軽弁⁈
秋の「ジャムの旅」。
10月下旬、ちょうどりんご収穫の最盛期の青森県弘前市へ。
青森空港からのバスから眺める弘前の景色はりんご一色!
あっちにもこっちにもりんごが実っている。
その中心にどーん!と現れる岩木山は紅葉が進んでいる。
空の青、山の緑と紅葉、そしてりんごの赤のコントラストは圧巻の眺めだ。
弘前に来るのはもう何度目だろう…。
いつ来てもこのりんごの景色には感動する。
まさに「りんご王国」だ。
岩木山ってこんなに大きかったっけ?
都会とは違い、高いビルがないから裾野まできれいに見ることができる。
「グゥ…グゥ…」
隣で座るおじいちゃんがすやすやと寝息を立てている。和む…。
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去年と同じく今年も2種類のりんごがお目当て。
青りんご独特の爽やかな香りと酸味、渋味が特徴の「グラニースミス」
皮だけでなく果肉もほんのり赤い「紅の夢」
ジャムの詳しいお話は去年の記事を覗いて見てくださいな
↓
10月下旬とはいえ初日はポカポカの陽気だった。
「ジャムの旅」ではお決まりのテント泊。
今夜は綺麗な星空が見れそうだ。(あいかわらず熊は怖いが…)
陽が沈むとぐっと気温が下がる。
昼間張ったテントにはびっしょり露がついていた。
これからどんどん気温は下がるぞ…。
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その前に身体を温めるため、こちらもいつもお決まりの「桜温泉」へ。
熱いんだけどクセになる気持ちよさなんだよね。
弘前に来る理由はもちろん旬のりんご!
なんだけど頭の半分は「桜温泉」と「嶽きみ味噌ラーメン」だ。
この二つは外せない。
夕方6時頃に温泉に入る。
仕事を終えた地元の元気なじいちゃんたちが、1日の疲れを取りながら楽しい会話に花を咲かせている。
おそらく9割がりんご農家さんだろう。
なぜ分かるかって?
「りんご」の単語しか聞き取れないからだ。
弘前にはもう何年も通っているけど、本場の津軽弁は全くと言っていいほど聞き取れない。特にこの地区は濃い言葉を話すそうだ。
熱い湯に浸かりながらも、じいちゃんたちの言葉に耳を傾ける。
全然分からん…。
何だろう、日本なんだけど海外に来たようなこの感覚は…。
そうか!
この感覚は昔ベルギーで働き始めた頃、必死にフランス語を聞き取ろうとしていた感覚にすごく似ている。
いや、フランス語よりも聞き取れないぞ…(笑)
当時、単語と単語をつなげて自分なりに文章を想像して理解していた。
そして表情や身振りで何を話そうとしているのかを必死で探ったのだ。
真剣な話をしているのか?冗談を言っているのか?
母国で日本語に囲まれながらずっと暮らしていると、こういう感覚はなかなか体験できない。
日本ではあるが、ここ弘前では全身の感覚が研ぎ澄まされていく感じがするのだ。
桜温泉で津軽弁を全身で浴びながらサウナ、外気浴を繰り返し僕の身体は「整った」。
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これこれ!ニンニクもたっぷり入れてね。
最終日、ジャムの仕込みに追われながらもぎりぎりで「嶽きみ味噌ラーメン」を食べることができた。
これを食べないと東京へは帰れない。
この後、収穫時期が過ぎれば弘前は雪景色に変わる。
りんごの木が埋まって見えなくなるほど積もるそうだ。
その間、りんごの木はぐっと寒さに耐え、また春に花を咲かせ、秋に実を成らせる。
「りんごの木の生命力はすごいですよ」
生産者の成田晃さんの言葉。
人生をりんごに捧げる男の言葉は強い。
色がなくなる季節。つまり雪だけの白い世界。
そんな景色も実際にこの目で見てみたいと思いながら、弘前を後にした。
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