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あの伝説が伝説を遺す――VTuber最協決定戦S3が今まで以上に激アツだった理由

興奮しすぎて、練習カスタム時点で記事書いちゃってるので、こっちもぜひ。

他のApex大会にはないルールが、Vtuberという存在を生かす

まず、自分は別に渋谷ハルのファンではない。そもそもチャンネル登録すらしてないし。ただ、大会主催は経験だけじゃなくて彼の強い意志があることが、その手腕の高さを出しているんだと思う。
そんな彼の意志は「横並びの大会」。これをずっと言い続けている。それを支えるルールが

・ランクポイント制の調整
・チームポイントの下限
・ランドマークくじ引き
・可変式キルポイント上限

である。

ランクポイント制の調整

これはS2終了時点で「チームの組み方が、ダイヤ上位層が組みづらそうだった。」という反省点のもとすぐに改善がはじめられた。詳しくは

ただ、この時とApexのランク制度が変わったため、再調整が行われた。こういういくつもの改善が、この大会の横並びを支えている。実際、カスタム・本番共に、何度持っているチームもいたが、いくつものチームがチャンピオンを取っている(大会本番は全ラウンド別チームがチャンピオン)。

チームポイントの下限

勝つためならば、チームポイントの上限ギリギリになるように組むが、一方で、仲良し組と組みたいという気持ちでチームポイントを余らせて組むチームも少なくない。S2やCRカップなどでもそういうチームは見られた。しかし、渋谷ハルは「自分たちで組んで、負けるんだから自業自得」という考えではなく、あくまで「横並び」を進めたかった。そして今回から導入されたのがチームポイントの下限である。強いチームを制限する上限に対して、弱いチームを制限する下限であり、まさに中間のチームが残るという理にかなったルールだった。

ランドマークくじ引き

何度も言うが、これが今回の大会を面白くした一番のルールだと思うし、天才的発想だと思う。たまたまあった「おみくじで決める」というコメントを拾い、それは面白いと採用した。初動ファイトがなくなり、初動落ちがない。互いに物資をしっかりと集めてから戦えて、その代わり別の面白さ(ビーコンの見合いや、安地が遠かった場合のコミュニケーションなど)もあってよかった。さらにそもそもくじ引きの時点で1つのエンターテイメントになっているのもいい点だったと思う。

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可変式キルポイント上限

これも面白いルールだった。第1試合ドはキルポイントの上限を3、第2,3試合は6、第4,5試合はなしという形をとったことで、よくある「最初にキルポイントをたくさんとってチャンピオンを取ったチームが最後まで上位を確保したままそのまま優勝」という形式ではなく、ギリギリまで点差が広がらず、プレイヤー・視聴者共々最後まで緊張感のある大会となった。

配信の質の向上

実況・解説が渋谷ハルに加えて、御影ヤマトという安定性。それ以上に、カスタム練習から日々進化する配信画面。特に今回は、様々なデザイン面で私は好みだったし見やすかったと思う。さらにApexでは珍しいマップ配信も非常にわかりやすく、そもそもの本配信としての質が上がったというのもいい点だった。

前夜祭・後夜祭の存在

前夜祭はエペ娘ということで、ウマ娘リスペクトのオリンパス駅伝。これもさまざまなドラマが生まれていて面白いのでぜひ見てほしい。ごめん、後夜祭はこれからなんだ。

優勝:ゴリラの惑星エピソード1(バーチャルゴリラ/乾伸一郎/星川サラ)

これも今大会の面白さの1つだと思う。あのランドマークくじ引きでハズレと言われた「ザ・ドーム」と「ラウンドスライド(旧列車庫)」。ここに当たったのが、ゴリラの惑星エピソード1ことゴリランドスライド。物資も少なく、ホット―ゾーンにもらなず、漁り方も難しいラウンドスライド。さらにはマップからバーチャルゴリラの面影が見えるといった始末。

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ただ、その中でもバーチャルゴリラはプレデターで、フィジカルも強く、当然オーダーも上手い。正直、そこで物資の良いところを引かれたら、もしかするともっと大差をつけての優勝になっていたこともあるかもしれない。ただ今回も優勝しているが、周りからの印象は違う。バーチャルゴリラがいるから当たり前じゃなく、「よくあのランドマークから優勝できたな!」という言葉が出てきたことだろう。

準優勝:雪月花(白雪レイド/卯月コウ/英リサ)

このチームは練習カスタム・本番含めてチャンピオンの回数が多く、さらにキル数もダントツで多い。本番の最多キル賞も14キルで白雪レイドが、そして3位タイに英リサが入っている。それだけフィジカルが非常に強かった。正直、私は練習カスタムから本番もここが優勝する可能性は大きいなと思っていた。しかし、途中早めに部隊全滅してしまったことや、第5試合の思わぬ刺客により、優勝には届かなかった。

第3位:あの伝説(一ノ瀬うるは/ラトナ・プティ/黛灰)

そして、私が追っていたあの伝説は、最終結果3位となった。ちなみに、第4試合までの結果では14位。すでに第3試合終了時点のインターバルでは「カラータイル」というブラウザゲーを始める始末。そして第4試合終了後も同じように。しかしここで、とある作戦にでることになる。それが、一ノ瀬うるはのホライゾンピックである。実はこのチームで一度、一ノ瀬うるはがホライゾンを使ったタイミングがあった。それは、練習カスタムで黛灰が回線不調・あれるコーチが寝坊により、一ノ瀬うるはとラトナ・プティの2人で参加することとなったときである。一ノ瀬うるははホライゾンピックで、7位4キルとデュオながら好成績を収めており、寝坊から起きたあれるコーチも「ありなんじゃないか」となっていた。

そこからあのピックになる。ホライゾンのリフトで高所を陣取り、ホライゾンウルトで敵を集め、ジブラルタルの空爆とクリプトのEMPで攻撃&ドームなどを破壊。これによって第5試合で11キルチャンピオンを獲得する。ちなみに私もあれるコーチと一緒に「これあるんじゃない?あるんじゃない?」とくりかえし、チャンピオンを取ったときには立ち上がってしまった。

余談:あれるコーチの伝説

あの伝説のコーチであるあれるはDTN所属のプロゲーマーであり、Apexでは大きな伝説を残している。最終第5試合に22キルチャンピオンの大逆転優勝である。第4試合で12位。そこからピックを変えてとまさに、あの伝説の今回のムーブに近い。

ちなみに、今回のあの伝説も、実は22キルすると1位タイだった。

渋谷ハルってすごい人

V最協やるたびに持ち上げるのかという感じだが、それでもやっぱり今回のV最協S3の盛り上がりはこの人のおかげである。すごいとしか言いようがない。コーチを含めた出場者も、主催も運営も、おつかれさまでした。楽しい大会・配信をありがとう。

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