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「学歴の呪い【前編】」ぶっちゃけ就活座談会

『ぶっちゃけ就活座談会 #就活ONLINE 』は、新型コロナウイルスの影響で大きく変わってしまった就活の最新情報をお届けしながら、すでに働いている先輩社会人の「ぶっちゃけ就活話」を、LIVE配信にてお送りする番組です。

8月6日(木)の配信では、学歴に縛られずにキャリアを歩んで来た3人、その名も「ぶっちゃけ三銃士」をゲストにお迎えしました。
自由に楽しく活躍する彼らが、軽快なぶっちゃけトークで「学歴の呪い」を解いていく2時間。その様子の一部を、前編・後編に分けてレポートします。

<出演者>
【写真左から】
コメンテーター:鈴木一史(キャリタス就活 編集長)
司会:風間夏実(株式会社エードット 広報)

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ぶっちゃけ三銃士(ゲスト):

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【写真左から】
長谷川哲士さん(株式会社噂 代表)
Twitter:@aseetsu

高山洋平さん(株式会社おくりバント 代表)
Twitter:@takayamayohei1

5歳さん(株式会社アマヤドリ 代表)
Twitter:@meer_kato

「卒業見込みがなく就活できず」高山さんのキャリア

鈴木一史(以下、鈴木):
就活生から「学歴って関係あるんですか?」と聞かれることがよくあるんです。そこに対してモヤモヤを抱えている方も多いと思うので、今回はぶっちゃけたお話をしてくださるゲストにお越しいただきました。

風間夏実(以下、風間):
学歴に縛られず働く“ぶっちゃけ三銃士”ですね。さっそく、皆さんがどんなキャリアを歩んで来られたのかを伺っていきます。

では、高山さんからお願いします!

高山洋平さん(以下、高山):
大学はFランだったんですよ。でも卒業見込みがなくて就活ができなくて。入れる会社が不動産営業しかなかったんです。それで、不動産投資会社に営業職で入りました。

▼高山さんのキャリア

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風間:
最初は不動産だったんですね。

高山:
電話営業をバンバンやってました。受話器(のカールコード)を腕にぐるぐる巻きにしてましたね。トイレに行くにも許可が必要みたいな会社で、そこに4年半いたんですよ。

5歳さん(以下、5歳)・長谷川哲士さん(以下、長谷川):
結構長いですね(笑)。

高山:
金はいいんですよ、売れるから。新卒の1月〜3月で毎月100万稼いでました。

一同:
おお〜!

高山:
でもね、俺27歳で結婚したんですけど、結婚式で社長や部長が馬鹿なことの限りを尽くしたんですよ。それで親戚一同集まって「あんな会社辞めろ」って家族会議になったんですね。それで「ん〜まぁ確かにそうだな」と思って辞めたんです。

その後、映画会社に入ろうと思って履歴書を持って就活やってみたけどダメで。
それからインターネット広告会社のアドウェイズに出会って、僕は営業も広告も好きだったのでやろうと思ったんですよ。

アドウェイズの岡村社長に会いに行ったら、彼はバリバリの営業マンだったんです。僕もバリバリの営業マンなので、話したら意気投合して潜り込めたんです。

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一同:
へえ〜!

風間:
前職も次の職も、学歴は関係なかったんですか?

高山:
前職は関係なくて、次の仕事っていうのは学歴関係ないんですよ。

5歳:
確かに。

高山:
中途って学歴関係ないじゃないですか。
それでね、岡村社長が好きな映画が『逆境ナイン』で、俺も好きだったから「最高ですよね」って話してたら受かったんです。ちょうどアドウェイズが上場期のどさくさだったんですよ。

5歳:
どさくさね(笑)。

高山:
どさくさで人が必要だったのよ。
でね、アドウェイズに入って2年間日本で働いたあとに、中国の上海に駐在したんです。

それもほら俺、中国語も英語も喋れないんだけど、とにかく三国志とか中国ラップとかにすごい詳しいの。MC HotDogとか誰も知らないじゃないですか?

一同:
笑い(知らない)

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高山:
でも、もちろん俺は知ってるんですよ。
日本人でも日本語で営業できない人はいますよね。語学が大事なんじゃないんです。

俺はちゃんとカルチャーを知っているから、現地の方と仲良くなれるし適材だって、中国に行けちゃったんです。

風間:
へえ〜!

高山:
それで上海で5年間働きました。
もちろん中国語も覚えたんですけど、バブル期だったのでめちゃめちゃ売れたんですよ。

でね、バブル期だったから、日本からいろんなIT企業の社長さんも中国に来ていて、仲良くなったんです。経営者の知り合いがたくさんできたから、いま独立すればなんとかなるんじゃないかと思って。ほら、最初の1年はご祝儀的に仕事をもらえるみたいなのあるじゃないですか?

5歳:
あるね〜

高山:
自分の会社をやろうと岡村社長に相談したら「うちでやれよ」と言ってくれたんです。それで、送りバントという会社をアドウェイズの子会社としてつくって、広告の仕事をしたり、遊んだりしながら今に至ります。

「大卒から無職へ」長谷川さんのキャリア

風間:
長谷川さんもずっと広告のお仕事をされていらっしゃいますよね。

長谷川:
はい。もう生まれたときから広告をしています。

一同:
笑い

風間:
長谷川さんが今に至るまでのキャリアをお聞かせいただけますか?

長谷川:
僕のキャリアはこんな感じですね。

▼長谷川さんのキャリア

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風間:
無抵抗運動?

長谷川:
はい。中学に入ったら高校受験、高校に入ったら大学受験の勉強をやらされるじゃないですか。大学に入ったら、いい企業に入れるようにって言われて。「もう騙されないぞ!」と何もしなかったんです。そしたら4月1日になって「やべ、いま犯罪したら新聞に“無職”って載るな、これはよくないな」と思って。

5歳:
気づくの遅っ!

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長谷川:
それで、求人雑誌に載る広告をつくるバイトを始めたんです。でも2年半続けた頃にリーマンショックの影響で求人がなくなって部署が潰れたので、ハローワークに行ったり、職業訓練校に通ったりして、国からお金をもらいながら生きました。その後カヤックという制作会社にうまい具合に入って、4年後に「これはもう独立したほうがお金が儲かるな」と思って独立して今に至ります。

風間:
やっぱり学歴はあまり関係ないですか?

長谷川:
学歴のない人はいないかなと思っていまして。何かを学べば学歴じゃないですか。

高山:
僕の最終学歴ね、太田市自動車教習所ですからね。

長谷川:
僕が代表を務める株式会社噂の親会社の社長の最終学歴は、レインボーモータースクール板橋校ですね。

5歳:
なんの学校なんですか?

長谷川・高山:
教習所です。

一同:
笑い

「高卒から旅人へ」5歳さんのキャリア

風間:
続いて、5歳さんのキャリアをお伺いしたいと思います。

▼5歳さんのキャリア

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風間:
5歳さんはいろいろなお仕事をされていたと聞きます。

5歳:
そうですね。僕はもともと旅人だったんですけど。

高山・長谷川:
旅人!?

5歳:
高校を卒業したあとみんなは大学に行ったけど、僕はチャリンコで日本一周の旅に出て。

長谷川:
正しい抵抗運動ですね。

高山:
どのくらい旅してたんですか?

5歳:
足掛け5年くらいですかね。

一同:
おお〜!

高山:
仕事はしてないんですか?

5歳:
その間は牧場で働いたり、たどり着いた西表島で2年くらいカヌーのガイドをしたりしてましたね。

長谷川:
僕がカヤックという会社にいる間、5歳さんはカヌーの仕事をしてたんですね。

5歳:
そうですね(笑)。
それで旅をしている中で、やっぱり誰かの役に立つ仕事をしたいなと思って、旅から帰ってきたときに、整体の学校に行ったんです。卒業後、国家資格を取ったほうがいいなと思って、鍼灸の学校に3年間通いました。

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長谷川:
お〜!

5歳:
で、そのあとまた旅に出るんですよ。

高山:
資格は何歳のときに取ったんですか?

5歳:
24歳のときですね。
3年間学校で真面目に勉強したんで、その反動で卒業したら旅に出ちゃいました。
また行ったり戻ったりする生活をしてたんですけど、そのときに嫁と出会って。身を固めなきゃいけないなって思ったんです。それで初めて治療院に就職しました。

ちょうどそのくらいのときにTwitterを始めたんです。最初は暇つぶしですよ。そしたら、あれよあれよとフォロワー数が増えていって。

長谷川:
おおっ!

5歳:
フォロワー数が増えたら、ライターを頼まれるようになったんです。Twitterってフォロワー数が4万人を超えると、ライティングの仕事がくるんですよ。それでライターを始めました。

その後、チョコレイトというコンテンツづくりの会社がリサーチ整体師という職種を募集しているのをフォロワーさんが教えてくれたんです。「5歳さんにぴったりの仕事があるじゃないですか」って。それに応募して、チョコレイトの方と意気投合して入りました。広告業界に入ったのはそこからですね。

もちろんチョコレイトはすごい会社だったので、最初はなにもお手伝いできなくて。整体師としてみんなの肩を揉みながら、インフルエンサーの紹介をするぐらいしかできなかったんです。でも、横で見ていて面白い仕事だなと思っていて。

そのタイミングで広告の会社・カラスの牧野さんに出会って、広告の仕事をするようになりました。ここ1、2年は広告の仕事にどっぷり。最近は治療の仕事、まったくしてないっす。

高山:
俺ね、個人的に5歳さんの整体を受けたことがあるんです。すごくよかった。

長谷川:
僕も受けたことあります。広告の仕事を頼んだこともあるんですけど、やっぱりツボの押しどころわかってますね。

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5歳:
……まあ僕のキャリアはそういう感じです(笑)

一同:
笑い

若い頃の自分にアドバイスをするなら?

鈴木:
僕もそうなんですけど、おじさんになるとあまり悩まないじゃないですか? でも、ぶっちゃけ三銃士の皆さんが破天荒になる前の学生時代は、悩んだことがあったのではないかと思います。タイムスリップしてその頃の自分にアドバイスをするなら、どんなことを言いますか?

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5歳:
……この3人、悩んでなさそうじゃないですか?

一同:
笑い

長谷川・5歳:
悩んでたことかぁ……。

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高山:
僕は42歳で最年長なんですけど、就職のとき氷河期だったんですよ。

鈴木:
僕も一緒です。求人がなかったですよね。

高山:
なかったですよね。でも俺、それでお母さんに卒業見込みがない言い訳ができたんですよ。「卒業見込みとかの問題じゃなくて、氷河期だからちょっと就職できないよ」って。言い訳ができたからラッキーぐらいにしか思っていなくて。

5歳:
どんだけポジティブなんすか!(笑)

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風間:
でも確かに、他に原因があると心が楽になりそうですよね。

高山:
今も「コロナだから売り上げがなくて」って言い訳できますよね。

5歳:
完全に質問に答えてないですね(笑)。
でもぶっちゃけ僕も悩んでいたことがなくて。
これじゃ良くないなと思って、昨日『何者』っていう就活を題材にした映画を見てきたんですよ。

就活に悩める大学生たちがいろんな苦しみを乗り越えていく様子を見て、僕はすごく胸が苦しくなりました。それと同時に「そんな悩む必要なくね?」って、思っちゃったんですよね。

真面目に悩んでいる人たちに対して、そういう声かけはどうなのかなとも思うんですけど。でも、あの映画の中で最初のほうに内定を取った菅田将暉演じる光太郎って、すごくあっけらかんとした性格で、どうにでもなるだろうみたいな楽天的な人だったんですよね。僕はそれが象徴的なのかなと感じて。そのぐらい肩の力を抜いたほうが、面接とか有利に働くんじゃないかなって思いましたけどね。

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長谷川:
5歳さん、マイク遠いですね。

5歳:
あっ、僕ね声が大きいってさっき嫁からLINE来たの。
そうそう、就活で声が大きいっていうのは重要ですよね。

鈴木:
大事ですね。

5歳:
僕は経営者をやっているから採用する立場でもあるんですけど、元気、素直、腹から声を出すのは重要です。悩んでいる人にはバカみたいに聞こえるアドバイスですけど、そういう声かけをしたいなと思います。

風間:
長谷川さんはどうですか?

長谷川:
僕は就活生が悩むのって正社員になりたいからだと思うんですね。正社員って正しいっていう字が入っているから絶対的な感じがするけど、そうじゃない。
バイトでもキャリアを積んでバイトの職歴を生かして、より行きたい会社に行くとかはできると思います。

例えばGoogleに入りたくても、新卒で入るのは難しい。今から東大に入ってやり直せるわけでもない。そうなったときに、一度バイトを挟んで何かを見出してからなら入れるかもしれないですよね。

別にいい大学に入れなくても、いい会社に入れなくてもいい。働きたい場所にたどりつけばいいかなって思います。

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鈴木さん、ぶっちゃけ学歴が重要な場合はありますか?

風間:
鈴木さん、結構ぶっちゃけトークになっていますが、大丈夫ですか?

鈴木:
はい、自由でいいですね(笑)。聞いてくださっている方の力になっているんじゃないかな。

5歳:
参考になってるのかちょっと不安ですけどね(笑)。

鈴木:
ちょっと僕もいろいろ真面目に考えていたんですけど、結構自由に生きていけるんだろうなって、いま改めて思いましたね。

風間:
ちなみに鈴木さん、学歴が重要な職業はありますか?

鈴木:
学歴をどう捉えるかにもよりますが、外資系の企業や世界の企業に関していうと、基本的に学歴(学んだこと)=職能に応じています。また、役員クラスになるには大学院卒が条件などと決まっているんです。

一方で日本の企業の場合は、理系の一部を除いて基本的に専門型の仕事はあまりないんです。学歴が必要かという話を強いてするなら、人気が非常に高い会社に横並びで入ろうとするときですね。採用側は本当に大勢の人を見る必要があります。その際、同じように見えてしまうと、いわゆる有名大学出身かを見る場合があります。採用側は本当に大勢の人を見る必要があります。その際、同じように見えてしまうと、いわゆる有名大学出身かを見る場合があります。

日本は仕組みがちょっと特殊で、会社に入ってからいろんな職種をやってもらうことを前提に一括採用をしているんです。だからこそ人気が集中する会社は、ある程度の差が出て来てしまうことがありますね。


ーー三者三様の自由なキャリアに驚いた就活生もいるかもしれません。肩の力を抜き、とにかく楽しそうに、それでいて活躍している大人たち。彼らは学歴を武器にせず、なにを武器に歩んできたのでしょうか?
後編ではぶっちゃけ三銃士の武器と、彼らならではの就活アドバイスをご紹介します! お見逃しなく!

番組の全編はアーカイブにて視聴できます。記事で紹介しきれなかった、ぶっちゃけ三銃士の仕事エピソードや質問へのぶっちゃけ解答など、盛りだくさんの内容です。もっと詳しく3人の話を聞きたい方、後編を待てない方は、ぜひチェックしてくださいね!

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(執筆:はつこ