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わたし、遺言書、書いたほうがいいですか!?

『◯◯歳までにすべき◯つのこと』のようなタイトルがキライ

個人的な話ですが、『◯◯歳までにすべき◯つのこと』のようなタイトルがあまり好きではありません。読みながら「やりたいと思った人がやったらいいじゃん」って思ってしまいます。例えば、『50歳までにすべき5つのこと』とされてしまうと、すべきかどうかはその人が決めるわ、と思ってしまいます。

なので、終活もやりたかったらやればいいし、やりたくなければそのままにしておけばいいと思ってます。今はやりたくなくても、そのうちやりたくなるかも知れませんしね。

「死んだ後は自分が生きてないし、どうでもいいよ?」

実際、「死んだ後は自分が生きてないし、分からないからいいわ。」という人もいらっしゃいます。以前、保険を活用したリスクマネジメントの提案をしていたことがあるのですが、「死んだ後?奥さんが再婚でもすればよくね?生きてる間だけ考えればいいわ。」と妻の前で言い放つご主人様もいらっしゃいました。

その時は「え?」と思いましたが、まぁ、正直な感想なのかも知れません。実際、一人で十分生きていける配偶者だと本人が認識している場合、リスクに備える必要はないといえばない訳です。

なので、これから書いていく話は「すべき」はやめようと思ってます。困ることもあるかもよ?のスタンスで列挙だけしておきます。なので読んでる方も「へぇー、困るんだ。」ぐらいをインプットしておいて欲しいです。今日はそんなお話。


「遺言書、書いておいたらいいかもよ!?」というケース

一般的に、次のような方は遺言書を書いておいた方がよいと言われています。他にも経営者の場合などがありますが、今回は個人の条件だけ挙げてみました。

「遺言書、書いておいたらいいかもよ!?」というケースです。
もちろん、これ以外にもいろんなケースがあります。

□相続人がいない
□自分の意思で財産の行き先を決めたい・財産を寄付したい
□祭祀継承者を決めておきたい

□配偶者のみで子どもがいない
□離婚した相手との間に子どもがいる
□内縁の妻(夫)がいる・新しい家族のカタチを持っている
□法定相続人以外に財産を遺したい人がいる(血縁関係にない人や団体など)
□相続人同士の仲がよくない

□相続人の中に判断能力のない方がいる(認知症、障がいなど)
□相続人の中に行方不明・音信不通の方がいる
□相続人の中に未成年の方がいる

*祭祀(さいし)承継者…お墓などの祭祀財産を管理し、祖先の祭祀を主宰する人

書き出したケースを見ていると、自分の相続人が誰かを「知らなかった」「考えたことがなかった」ゆえに発生するケースもあるかも知れないと思いました。

事実、法定相続人は民法で定められているのですが、理解できるまでちょっと難しいんです…。私自身も初めて知った時、衝撃を受けたことがあります。

例えば、私が一番衝撃を受けたのは次のようなケースです。状況は想像で書いています。

【配偶者のみで子どもがいない】
結婚して25年。子どもはいなかったので、その分趣味にお金をかけていました。お互い海外旅行が趣味で、YouTubeで美味しいものを見つけては、それを食べに二人で海外に行っていました。食べるのが二人とも大好きだったんです。

そんな中、まだまだ働き盛りの主人が突然亡くなり、主人の財産を相続することになりました。

主人は特に遺言書を遺してませんでした。子どもはいなかったため、妻である私が相続する手続きを始めました。そのとき初めて知りました。会ったこともない甥と姪にも相続の権利があることを。

甥と姪にも相続の権利がある???なぜ???

甥と姪は主人の妹の子どもだそうです。主人の妹と会ったのは25年以上前。結婚するときに一度会ったきりです。それ以来、連絡をとったこともなく、特に顔を合わす関係でもありませんでした。甥と姪には会ったことすらありません。

夫婦のお金はほとんど主人の口座で管理していました。実質的には二人の財産です。「自分たちの老後用に一人2,000万円は必要だね」と考えて貯めていました。全部で4,000万円。4,000万円のうち、甥と姪の相続分はそれぞれ500万円ずつになるそうです。

主人と私、二人で築き上げた財産を会ったこともない甥と姪が相続する権利があるとは、一体どういうことなんでしょうか。

なぜ甥と姪に相続する権利が発生するのでしょうか?次回は法定相続について詳しく書いていきます。

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