見出し画像

コロナ禍での大規模ライブ、その運営体制に泣いた話

私ですこんにちは。

先日、THE YELLOW MONKEYのライブを観に国立代々木競技場へ行ってきました。

そこで見た感染症対策を含む運営体制について、
これまで仕事やお客さんとしてみた中で、間違いなく1番徹底され、且つ過不足なく、さらに来場者への配慮を1番に、考えに考え尽くされたとても誠実な運営体制であったことに心から感動したので、ここに書き残します。

まず事前案内が素晴らしかった

コロナ対策についての案内はどうしてもテキスト量が多くなってしまうので、
・結局会場でなされている対策は何で?
・こちらで用意・必要な対策は何か?

がわかりにくくなっていたり、情報が不足しているイベントを見かけることがあります。

事前案内(対策がしっかりなされているのか)がわかりにくければ、チケットを買う時に不安な気持ちが残ってしまうかもしれませんし、不安な気持ちというのは、エンタメを楽しむために1番排除するべきノイズだと思いますが、今回の案内はWEB上でページを複数に分けしっかり明記されておりました。

※来場者への入場に関する案内ページがこちら

この中で来場者に準備してもらう必要があるものが
・マスク着用
・接触確認アプリのDL
・来場時間の協力

つまり太字の2点です。(マスク着用は割愛します)

この2点は実は、特設サイトTOPから上記の案内ページにたどり着く間の2ページに分けて掲載されておりました。
要するに情報展開の順番は以下です。

①特設サイトTOPページ
②来場時間の協力案内
③アプリDL案内
④入場に関する案内(先述ページ)

こうやって情報への導線をわかりやすくすることで、来る人にとって重要なポイントを見つけやすくなっていました。

ただWEB上で案内ページに記載していても、ページにたどり着くかは見る人へ委ねられる行為だし、たどり着いても長文を読む時間がない人や、テキストが長くなれば見落としや誤認識が生まれることも多くなります。

ですが太字の2点はチケット購入時に登録するメールアドレスへも直接案内が送られてきました。

会場へ行くことに不安が残る人にとっても、”最大限の対策”がされる事が充分に伝わったのではないかと思います。

そして当日の対策・運営体制について

まず敷地に入ってすぐ、
・スタンド席↑
・アリーナ席→
という巨大サインと共に、トラメガを持ったスタッフが1人、座席によって入口が異なると案内してくれていました。

ポイントは2点で、
サイン看板は見落とす人がいますし、声の案内はどちらに向かえば良いかわかりにくいので、看板+スタッフという手厚さがまずさすがです。

そしてもう1点は、本来は搬入出口の1つをアリーナ席の入場口として開放することで、入口を2ヵ所に分ければその分スタッフ数や備品数も増え準備の手間や費用はかかりますが、混雑緩和とスムーズな入場が実現でき、来場者にとっては良いことしかありません。

次に現れるのは
・スタッフによるアプリ(14日以内の濃厚接触無し)確認
・サーモグラフィーによる検温
です。

アプリ確認していることをスタッフさんが案内してくれているので、こちらは事前に画面をひらいた状態で通ることができスムーズでした。

この案内は些細なようでとても重要で、
最近は電子チケット+コロナ対策関連の画面提示が求められることも多いですが、お客さんがどちらを先に用意すれば良いかわからず手間取ることや、それにより滞留が生まれ結果密集してしまう事を避けることができます。

そして検温、
サーモグラフィーなので検温という名の素通りです。
この機材を用意するのは費用が嵩みますが、来場者にとってはスムーズこの上なしです。

その後で
・マットによる足裏消毒
・チケット確認
・スタッフによる手指の消毒
です。

足裏消毒はこれまた費用の嵩みそうな大きなマットが入口前全面に、消毒液をしみ込ませたもの→ただのマットとひかれているので、どこをどう通っても必ず消毒できて、靴裏もべちゃべちゃしません。

そしてチケット確認のあと、スタッフによる手指の消毒

これも感動しました。
通常店舗とかはもうほとんど、消毒液は設置されていてお客さんが各自で消毒しますよね。(店舗はそれで充分だと思います。)

その方がスタッフが直接するより人件費もかからないし、お客さんにとってもスムーズなのでは?と、一見思う所ですが、今回の目的が”感染者を1人も出さないこと=お客さんの安全を守ること”とすれば、全員に消毒してもらうためにはスタッフが直接行うことが最も確実です。

検温やマットはお金をかけてほとんど素通りを可能にして、外してはいけない所をお金をかけて手厚く守る。
どちらも来場者への負担軽減と安全確保が優先されています。

そんな感じでいよいよ入場したらもう目の前がアリーナです。対策の諸々を含めて感動的な最短距離です。

迷わず進んでいくと、座席を探すよりも先に
「Aブロックは直進、B・Cブロックは右方向です」と非常に完結でわかりやすい案内が聞こえてきたので、そのまま進んであっという間に席に辿り着きました。

ライブ始まる前に泣きました。

そして肝心のライブが始まると

1曲目が始まった瞬間に、ある演出が目に飛び込んできました。

ネタばれが良いかわからないので詳細は伏せますが、とてもシンプルに会場の視線を1点集中させていて、歓声が出せない会場の中で、1曲目からひとつの一体感を作り上げていました。

なるほど!

と感動してる間に2曲目に突入すると、今度はその演出がさらに度肝を抜く形で現れ、それが一体感を生むと同時に、「ルールを徹底的に守るロックバンド」という違和感を、そうは思わせない最高の形で打ち壊してきました。

これ!!!!

もうこの時点で何の不安もなく、ただただライブを楽しいと思う気持ちしかなかったです。そんな風にエンタメを楽しめたのはコロナ禍で初めてでした。

その後もライブは続いていきますが、
11/3東京ドーム、11/7横浜アリーナに続きたった3回目にして、
苦肉の策としてのライブ演出やパフォーマンスではなく、新しい時代の最高のライブの形を作り上げてしまっていたことに、もう「さすが」という言葉しか出てこなかったです。

このステージに立つに相応しい存在であり続ける、日本の音楽業界を牽引する立場であることを責務として自覚し、完璧な形で全うしているようにも見えました。

最後の最後に

ライブ終了後は規制退場が行われたのですが、ステージ上でマイクを持ち状況に応じてアナウンスをし続けてくださったスタッフさんが、とても丁寧に、状況をわかりやすく簡潔に、そして配慮を欠かさない言葉選びで、完璧な案内をしてくれていました。

とにかく素晴らしいチームを見ました。

来場者含む、実施に至る全てを作り上げた皆さまに、心から拍手を贈りたいです。

ありがとうございました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?