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第3回 物欲の犯した罪

武器はどんどん発達していきました。敵に勝つために。軟らかい銅剣から固い鉄剣へ。そして相手を遠くから射る弓矢。そして近代、爆弾、戦車、爆撃機、最終的に原爆、水爆、更に恐ろしい兵器が開発されていると言います。

これは人間の果てしない物欲のせいだとも言われています。食欲、性欲などいろいろありますが、物欲は人間だけが持つものと思われています。
特に農業が開始されて、他の集落から土地を奪う、そして殺さずに奴隷として働かすのが得策だとも分かってきました。

数多くの悲劇がありました。3月、WBCの野球の決勝がアメリカ・マイアミで行われているのを見て、「ああこの豊かな土地はもともと先住民のものだったのだ。それを白人が追い出したのだ」と思ってしまいました。
先住民には豊かな土地と引き換えに、荒涼とした砂漠の地が与えられました。そしてそこへ行くまでにまた多くの命が失われ、交通費として渡された僅かなお金はまた狡猾な白人によってだまし取られ、「涙の道」とも言われました。
まだこれよりひどい例として中南米の先住民があります。航海術の発達により、スペイン・ポルトガルが中南米にきて、金・銀ー特に大量の銀があるのに目をつけて、支配した先住民に過酷な採掘を命じたのです。持ち込まれた疫病にも免疫がなかったため、先住民の死亡率はなんと95%以上。
もし私達の所へ突然侵略者が来て、強制労働をさせられたらどうでしょうか?しかも武力は相手の方が上なのです。

労働力が激減したのを見て、侵略者は更に罪を重ねました。アフリカ大陸から黒人奴隷を購入し、使役したのです。これはアフリカの部族同士が仲が悪い(今でも内紛が絶えませんが)のを利用したのですが、アフリカ各国も今は反省しています。(それでも内紛は続いています)
ジャマイカなどは先住民が完全に絶滅し、黒人国家となってしまいました。
中南米の植民地解放は19世紀前半、アフリカの植民地解放は主に1960年代というのを聞いて戦慄します。(続く)

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