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【マッチレビュー】18-19 ラ・リーガ 第19節 レアルベティス対レアルマドリー

さて、今回はベティス対マドリーの1戦を振り返ってみたいと思います。
事前の試合も見ておきたかったんですが、両チームの試合は確認できてません。前節の試合を観てから本命をレビューするか、1試合レビューをしたらそのチームを3試合くらい続けてレビューしていくリレー方式にするか。ここは決めかねているところです。画像が途中までカゼミロとバルベルデのポジションが逆になってます。失礼しました。
とりあえず以前に読んだベティスの記事をこちらに貼りつけておきます。
参考までにどうぞ。

では本題に。
まずは今回の目次。
●スタメン
●ベティスのビルドアップ×マドリーのビルドアップ阻止
●ベティスの崩し×マドリーのセットDF
●マドリーのポジティブトランジション
●感想

まずはスタメンから。

緑色がベティス:白がマドリーです。
ベティスはグアルダードやカルバーリョあたりは懐かしいなーといったところ。あとはホアキン。それ以外は勉強不足で分かりません。
ただ、どなたかが書いた他の試合のベティスのレビューを読んだときは3バックじゃなかったっけ?というふわっとした記憶が・・
対するマドリーは3-5-2。ここはゾーンによって可変するシステムでした。

●ベティスのビルドアップ×マドリーのビルドアップ阻止
・マドリーのアタッキングゾーン

ベティスは2CBが開いてアンカーの14番カルバーリョが降りて相手の2トップに対して選手の数で優位に立とうという形。加えてGKもビルドアップに参加。
ひし形になるように位置取りをしていたと思います。
対してマドリーは9番ベンゼマをトップに10番モドリッチ・28番ビニシウスが2シャドーのような形に変化して圧力をかけていました。
9番ベンゼマがひし形の中心に立って頂点へのパスを防止。
10番と28番は自分のサイドのCBがホルダーになれば当たりに行き、ボールと逆サイドの選手がアンカーを捕まえるという形でマークに受け渡しをしていました。
更にマドリーはWBを高い位置に上げてSBをケアしており、前線以外はほぼマンマーク状態でした。
ベティスはマドリーの2シャドーの切り替えがそこまで早くなかったので
GK+2CBの3人のボール回しで動かしてスライドが遅れた時にボールホルダーのCBが持ち上がって前進していきました。
自分たちのWBより前にボールを運ばれたら一旦引いてラインを整えるように組まれていたと思います。

・ミドルゾーン

ミドルゾーンでもマドリーはWBを下げずにSBをケア。
後ろも数的同数の状態が続いていました。
ベティスの中盤3人に対して、マドリーはマークの受け渡しが曖昧だったかと思います。(画像のグレーゾーンのあたりです。)
ベティスの18番が1列降りた時に10番と15番がついていったり
アンカーに10番と28番2人がついていたりするシーンが散見されました。
そうすると別の場所にスペースが出来てしまい、ベティスはアタッキングゾーンへと侵入していました。
また、ベティスはミドルゾーンまで前進すると3トップがマドリーの3CBの間から最終レイヤーに抜ける動きを繰り返します。
どれもオフサイドになってしまいましたが、3CBの距離が縮まりこの後の攻撃でハーフスペースへの侵入に成功していました。
下記がそのシーン。(全体的にもう少しベティスから見て高い位置だったかも。ミスっちゃいましたが修正せずにいきます。)
第2レイヤーの中央レーンから最終レイヤーのサイドレーンへと
レイヤーとレーンをスキップするパスで攻撃のスピードがUPしました。
この後のクロスに誰も触れず、マドリーのカウンターが炸裂して先制ゴールを奪われてしまうのですが(苦笑)

ベティスも技術的なミスでボールロストすることもありましたが、ボールを保持する時間が長くポゼッション率もベティスが6割強(だったかな?)と差がつく形となりました。

●ベティスの崩し×マドリーのセットDF

ひとつ前のミドルゾーンでの展開と分けなくても良かったかもしれませんが
ベティスの崩しについてです。
真ん中でのプレーが多く、マドリーの中盤3枚の間に第3レイヤーに位置する選手は顔を出して、そこに対して縦パスを入れることを狙いとしていたかなと。

こちらは後半に何度か見られたシーンですが、ベティスSBの2番が高い位置に入ると10番モドリッチがついていき、3列表記をすると6-2-2のような状態で、中央がスカスカに。このエリアからの攻撃が多く、マドリーも押し上げるのに苦労していました。

マドリーは第3レイヤーに入るパスに対してはDFが前に出て潰す形で対応していました。前でフィルターがかからないとこうするしかないですね。
ベティスの同点ゴールは第2レイヤーでフリーで持たれたところに4番セルヒオラモスが詰めに行ってやられてしまったので(第3レイヤーはかなり狭まった状態でした)、1番後ろでどうにかしましょうってやり方になったのかなと思います。

●マドリーのポジティブトランジション

マドリーはこの試合、ポジティブトランジションからの攻撃に1番ゴールの可能性がありました。
スピードのある28番のビニシウスを中心にカウンターからチャンスも作り出していましたし、そこからゴールも生まれています。
で、マドリーのポジトラの狙いは、すっきりこれだというのは無く。。
つまり分からなかったんですが、マドリーがカウンターを発動出来たシーンの傾向はこんな感じかな?という形でまとめたいと思います。

ベティスのIH(21番・18番)がハーフスペースに位置する時間が長かったかと思います。ただ、押し込む時間が長く、マドリーの中盤ラインにはスペースが出来がちでしたので、かなり深い位置に入り込むこともありました。
その場合はCBがハーフスペースのケアをしに移動していましたが。図の通り広大なエリアが出来ており(緑のゾーン)そこからカウンターを仕掛ける傾向にありました。
狙っていたというよりは、そこにスペースがあるから。という感じだったとは思うのですが。
ベティスがボールロストしても、IHやアンカーがハーフスペースを埋めていたシーンでは、回収されてしまっていたので。

●感想
最後に感想となります。
ベティスは上記のボリスタの記事で読んだ通りのポジショナルプレーかと思いましたが、印象がすこし違いました。

 「私は、君がポジション外で30回ボールに触ることよりも、君のポジションで5回ボールに触ることを選ぶ」

というのは記事内のセティエン監督の言葉ですが
WG・IH・SBのポジションチェンジはありましたし、特にIHの21番ロチェルソの動きには自由度の高さを感じたので、厳格にポジションを守れ。という感じではないのかなーと思いました。
それでも、基本的には配置は崩さないように動いていたと思いますが。
マドリーは怪我人だらけで満身創痍といった感じでした。
ベンゼマも前半で代わっちゃいましたしね。
それでも勝てたので良かったですが、ベンゼマが降りて組み立てに絡むシーンが散見されて、フィニッシャー誰?という印象を受けました。
ジダンとロナウドが去って、スペイン代表から連れてきた監督も早々に解任し主力も怪我人だらけと踏んだり蹴ったりな今シーズンですが、黄金時代後はこうなるものなのかもしれませんね。
今回はこのへんで。それでは。

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