「詩」 シャンプー
後ろから抱きしめて
少し小さな貴方の髪に埋もれた
「いい匂い」
何度も
何度も
太くてくせっ毛な自分の髪を
嫌だと言う貴方の
髪の匂いが好きだった
「柊はいいね、サラサラで」
やさしく撫でる貴方を
一番近くで感じていたかった
「柊ならいいよ」
貴方もまた
私を受け入れてくれた
「友達」をこえて
新しいシャンプーが
貴方の匂いがする
貴方のことを思い出すことも
ほとんどなくなっていたけれど
寝返りをうつたびに
貴方の匂いがする
「いい匂い」
またそう思えること
貴方がちゃんと
「思い出」になった標
「いい匂い」
新しいシャンプーが
貴方の匂いがしても
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