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未経験から念願の情シスに転職成功したはずがなぜか破壊神と呼ばれています

これは、情シスに転職し、気づいたら破壊神と呼ばれるようになっていたわたしの物語――。

情シス異世界転生もののnoteです。
お嬢です。ディップでバックオフィスのシステム企画・導入・構築PMとして日々たのしく働いています。

情シスになりたくて2019年2月に転職し、所属部門のMVPになったり全社のVPになったりして、ある日を境に『破壊神』という二つ名が付いたため、記念に(?)noteを書いています。

きっかけは、ありがたくも入社1年ほどでリーダーをやらせてもらうことになったときのこと。キックオフ資料で下記のように記載されていました。

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「【リーダーに求めること】 お嬢 社内旧文化の破壊(破壊神)」

事前知識なしで資料を見て、笑いながら思いました。社内資料とはいえ、破壊神って…なに…?????

かんたんな経歴

破壊神の話に入る前にかんたんにわたしの経歴を書いておきます。

前職は連結社員数20万人規模の大きなメーカーにおりました。事業部門でのシステム改善担当の業務を通じて、情シスになりたくなって異動願いを出したところ、「前例がなく調整に時間がかかる」と言われ、「まあ、前例がないなら仕方ない」「時間は有限なので、さらば」とサクッと転職しました。

お世話になったし、やりたい仕事をやらせてもらったりもしました。
ただ、当時は若かったので、任せてもらった仕事や自分の業務が何につながるのか実感が持てず、この先10年くらいやらないと課長とかにはなれないんだろうなあとか悩んでいた時期でもありました。

そして、ちょうど父親が亡くなったのがきっかけで、人生いつ終わるかわからないから、今やりたいことを目一杯やった方がよいという人生観になったり、介護が身にしみて、多様な働き方を支援する人材業界に興味を持ったりと、いろんなことが重なった結果転職ドライブにギアが入りまくり、思い切ってしまったという感じです。

念願の情シスに転職

ディップの情シスに転職して、はじめて携わったのは稟議・経費精算システムのリプレイスでした。
全社で使うシステムという特性上、社内調整を大量にやることになり、現状の整理をして、どのように変えたら最善なのかを考えて取り組んでいました。

利用部門に話を聞いていくと、いろいろご意見をいただきます。印象的だったのは下記。

・なぜ今このやり方をしているのかわからない
・今のやり方が最善だとは思っていない
・不満はあるが変える方が手間

現状がいいとは思っていないけれど、改善できていないというご意見が意外とありました。

ものごとを変えるためにはとにかくパワーが必要です。手間も時間もかかりますし、普段の定常業務を抱えながら改善をすることはなかなか厳しいものがあります…わかるの…。現状維持バイアスという言葉もあります。

現状維持バイアスとは?
現状維持バイアスとは、変化によって得られる可能性がある「得(リターン)」よりも、それにより失う可能性のある「損失(リスク)」に対して、過剰に反応してしまう傾向のこと(バイアスとは、思い込みや先入観といった意味)。程度の差こそあれ、誰もが持っている人間の本能です。

現状維持バイアス、変化を恐れる人間の心理とは? より

ただし、業務改善において現状維持バイアスは敵です。
このへんから破壊神の精神が見え隠れしてきました。もうちょっと付き合ってください…お願い…

現状維持は衰退、破壊と創造のため旗を振る

現状維持は後退の始まり
人間、ともすると変わることにおそれをもち、変えることに不安を抱く。しかし、すべてのものが刻々と変化する今日、現状に安ずることは、即、後退につながる。きょうよりあす、あすよりあさってと、日に新たな改善を心がけよう。

松下幸之助

なぜ業務改善において現状維持が衰退なのか。

とくにIT、システムの場合、導入当時は最新だったものが3年経ち5年経ち、どんどん時代とともにトレンドが変わって、時代遅れになっていくからです。

いまや、スマホ最適になっていないシステムやWebサイトはありえないと思ってしまうくらいにスマホが身近で、そのうちウェアラブル対応してないアプリもありえないと言われる時代が来るのだと思います。AIとかの進化もすごいしね…。

ITを取り巻く環境は変化が激しく、ひとつのシステムを長く使い続けること自体が、もはや非効率とさえ言えるかもしれません。

変化のためには、現状を分析して問題をあぶり出し、なにをどうするのが一番よいのかを考えないといけない。頭も使うし実施のためにはお金も関係者の工数も使うことになる。そして、古めかしいけれど慣れ親しんだ業務フローであったり、文化であったりと様々なものを壊すことが伴います。

けれど、破壊を乗り越えて、もっと素敵な世界を形作れるのであれば、破壊はむしろ歓迎すべきことではないでしょうか。悪いものはどんどんぶっ壊していきましょう。旗はお嬢が振ります。

みたいな業務改善思考で、破壊の苦労をいとわないところを買ってもらって、破壊神という二つ名をつけられるに至ったのだと思います(たぶん)。

破壊神が説明する、破壊によって生み出される良いこと

たくさんありますが3つにしぼります。

・業務フローが整理される
・業務の意図をちゃんと考えるようになる
・素敵な世界をつくりだせる

業務は引き継がれるものです。しかしながら、引き継ぎのタイミングではみんなが思っているよりも経緯の継承が抜け落ちてしまいます。長く同じ方法で業務をやっているうちに、そもそもの意図がわからなくなってしまうということが起こりがちです。

破壊には業務フローの整理が伴い、なぜ今この方法でこの業務をやっているのかについて強制的に考えるきっかけを与えてくれます。業務がアップデートされるのでとても良いです。新陳代謝って健康にいいですよね。そんな感じ。

業務の意図も考えるようになります。この業務って、本当に必要? 要らないのでは? あの業務とかぶってますよね? 合流できたりしない?みたいなこともたまにあったりします。

そして何より、いまよりもっと素敵な世界を作り出すことができます。システムのリプレイスの場合いきなり破壊は行われず、新旧システムの並行稼動を経たのちに旧の破壊を行うため、実は破壊する前に創造することになります。

前職での失敗と学び、現場のひとといかに協力するか

ところで、お嬢は前職で大失敗したことがあります。

システム導入を、現場のひとの理解・協力を得ないまま進めてしまって、意思疎通がはかれずに険悪になったり、なんでわかってくれないんだと対立してしまった、というものです。

ベテランのひとから「変える必要を感じない」「私がやっていた業務はシステムに奪われる」と言われてしまったことがあります。それに、システムの内容も、今考えるならもっと別の方法を取るだろうな…というもので、本当に未熟者でした…。

当然定着には程遠く、ほんとに大失態、いまでも反省しています。

ただ、失敗から得た学びはあります。現場のひとの理解を得られないと、システム導入は必ずと言っていいほど失敗するということです。
破壊なんか現場のひとの協力なしでは絶対にできないです。

旗を振るのはわたしでもよいけれど、破壊するのは現場のひとでないといけません。

壊し方を間違ったりしてはいけないのです。納得感を持って壊してもらって、素敵な世界を一緒につくっていくことが必要だ!!と思っています。

ワンマンで破壊と創造をおこなおうとすると現場のひとの反感を買いまくって終わってしまいます。

現場のひとが納得して、これなら助かるし、やってもいいかも…と思えるようなメリットを、現状を整理して提示できるところにわたしの価値があるような気がしています。
表をつくったり図を書いたりするのが大好きで、資料を作るのが異様に速いという特技が活かせています。

理解を得て協力関係を築くこと。対立しないで仲間にしてもらうこと。これがもっとも大事なことと胸に刻みながら働いています。

目指すのは、再生の女神

このタイトルでnoteを書きたいとTwitterに軽い気持ちで書いたところ、尊敬している上司の亀田さんからリプが来ました。

外伝どころかメインは再生だよね!!!!!という気持ちになりました。
誠心誠意、破壊する前に発生する創造の部分を頑張りたいと思います。

というわけで、未経験で情シスに転職成功したらいつのまにか破壊神と呼ばれていたわたしのお話を書かせてもらいました。

物語は続く…。

ゆるぼ

ディップでのおしごとがとっても楽しい一方で、最近複業に興味があります。

おもしろそうとか合いそうとか興味を持っていただけましたら、DMなどでお声がけいただけたら嬉しいです。

(追記)複業のこと書いたら大好きな執行役員のしんとうさんがわたしの得意なことを書いてくれました。

フォローもお待ちしてます。

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