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図書館が苦手な本好きの話

図書館という空間

図書館と聞くと,一定の温度に保たれ少し暗い,本の匂いがする場所を思い出す。
大きな本棚に,分類ごとに大量の本が整理されて並んでいる。
こうした図書館という空間は,私の好きな雰囲気の場所だ。

本が好きな,また少し暗い場所を好む私にとっては,図書館はある種一つの理想形だろう。
しかし,本を読む空間としては,どうしても苦手に感じてしまう。

昔はよく通っていた

昔,特に小学生の頃には,頻繁に学校や町の図書館へ足を運んでいた。
興味のある分野や図鑑,辞書など好き勝手に手に取っては読み耽るといったことを繰り返し,まさに「本の虫」状態だ。

しかし,中学以降は,すっかり図書館へ足を運ぶことは無くなってしまった。
中学の図書館があまりいい環境ではなかったこともあり,本は買って読むものに変化していった。

居心地はいいが

図書館という環境は,やはり私の好き好む空間である。
しかしこの頃,静かではあるが,どうしても聞こえる人の動作音や,視界に入ってくる人の動きが,本を読む手を止めてしまう

また,「その内容がどこで得たものかがわからなくなる」ということもある。
家にある本については,何か内容を思い出した際に,どの本のどのあたりに記載があるのかをなんとなく把握している。

しかし,先日ある内容をふと思い出した際に,何に記述があったのか,本なのかネット記事なのか,はたまた誰かのツイートなのかが一切わからないということがあった。
結局,可能な限り記憶を辿ってみたところ,以前図書館で手に取った本の内容であると思い出したが,かなり時間がかかってしまった。
できることなら,ソースは手元に置いておきたい。

私に取っての図書館

こうして,今になっては図書館という場所は,どうしても見つけられない書籍に触れる場所,もしくは本を読むというより本を眺める場所になっている。
快適で好きな空間であり,本を読むには苦手な場所。
図書館が苦手な本好きの話。

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