じゃあどうしたら良かったんだ

仕事で使う車には純正のCDプレーヤーが載っかっているのだけど、CDだけでは最早このありあまる音楽への欲望、情熱…パッションですね、パッション。…を満足させる事ができず、交換は自分で出来るからと、社外製オーディオをヤフオクで物色していた。ケンウッドとかカロッツェリアとか、そういうのである。どうでもいいけどカロッツェリアっていう名前、めっちゃかっこいいですよね。

動作確認さえされていればなんでも良くて、少々のキズや塗装の剥がれは無きものとすると、ほんの数千円で欲望の開放が行えそうだということがいろいろな出品を見ていると、分かった。
しかしヤフオクには落とし穴がある。送料だ。
どれだけ商品価格が安くても、多くの場合そこに送料がプラスされる。ひどい時は2000円とかが余裕でかかってくる。その2000円で何が出来るのかとか考えると「入札」ボタンを押すことに躊躇いが出てくる。
"送料無料"にすっかり慣れてしまった身としては、なかなか邪魔くさいものであるが、昨今の運送業界の事を思うと送料はあってしかるべきものだろう。文句もそこそこにして、送料をプラスした金額を想定して、物色を続けることにした。

ある商品に「値下げ交渉可能」という表示が出ていた。ほほう、と思い値下げ交渉ボタンをクリックすると、こちらが希望する金額を入力するだけのページが表示された。
しかし、この値下げ交渉というのは送料との兼ね合いなどにもよるだろうから、単純に値段だけ伝えても仕方ないだろう。そこで僕は質問ページへとジャンプした。
質問ページとは、出品者とコンタクトを取れる唯一の方法である。
不躾に希望の金額を伝えるだけよりも、先にこの質問ページでこちらの希望を伝え、それが可能なら即決で落札する、といった流れがスムーズだと思ったのだ。というか、交渉ってそういうことだろう、と。
早速、全力のビジネス文章をもって、「送料と合わせて◯円に値下げ出来るんかいな、可能であれば買うぜ」という旨を送信した。とはいえ正味数百円レベルの交渉である。決して無理な相談はしてないはずだ。
返信は、わりとすぐに届いた。

「値下げ交渉は、値下げ交渉ページにてしてください」

以上。

全身の血が沸騰するのが分かった。
それで結局無理だと言われたら時間の無駄だと思ったから先に希望を伝えたんだろーが、質問ページはあくまでも商品についての質問ページであるから、そこで値下げ交渉について話すべきではないというのは、分かる。分かるが 、こちらにはそこしかコンタクトを取る場所が無いのだ。おもんばかれ!おもんばかれー!!!そんたくー!!ソン・タクウーー!!(ここまでめっちゃ早口)


結局オーディオは違う出品者の方から買うことにした。
届くのが楽しみです。

こんな駄文をいつも読んでくださり、ほんとうにありがとうございます…! ご支援していただいた貴重なお金は、音源制作などの制作活動に必要な機材の購入費に充てたり、様々な知識を深めるためのものに使用させて頂きたいと考えています、よ!