全部のウイスキーを呑む日まで
世界には数多くのウイスキーが存在するが、その全てにおいて通暁する人は存在しない。
ウイスキーの起源には諸説存在するが、古代エジプト説やら15世紀末の修道士ジョン・コーのアクアヴィテやら、それら全てを呑めたのは、もはや神以外には存在しない。
ウイスキーとは、穀物を、蒸留して、樽熟成させたもの、それが定義である。
ならばオレは、最高のウイスキーに出会うことはできない。
なぜならば、それを知るためには全てのウイスキーを呑まなくてはならないからだ。
アイルランドの片田舎の密造酒が「最高」かもしれないし、この先自分が作るかもしれない密造酒が「最高」かもしれない。
だが、最高のウイスキーは必ず存在する。
それはイーニアス・マクドナルド著「whisky」の中の詩にあるデュオニュソスブレンドのことだ。
オレの知る限りこれよりうまいウイスキーは存在しないと思う。そして、それを呑めるものは存在しない。
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