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折れる歯と、尺とる虫と。


こんにちは。本日(というかすでに昨日ですね…)2か月ぶりに出勤をしました。久々に出勤すると、めちゃくちゃ疲れますね…。前日は、久々の出勤に備え、在宅ワーク中の無理な姿勢で硬くなった体をほぐしに整体にいき、近所の温泉施設が営業再開したので、体を思う存分に癒しに行ったところ、帰宅して気持ちよく寝てしまい、更新しそびれました…。すみません。

土曜日、無事にミイのお骨をお寺に迎えに行き、初七日を終えました。出会い編のnoteを書くにあたり、初七日の日に、当時の写真や動画、ボランティアの連絡網などを見返していました。当時の様子を振り返ると、この2か月のミイからは考えられないくらい、元気に家の中を駆け回り、テーブルに飛び乗ったり、ネズミのおもちゃで遊んだり、老猫のわりにはとても元気で、お茶目で、愉快な子だったなぁと懐かしく、また、寂しい気持ちになりました。

この2か月、彼女が走り回っている様子なんて見なかったな…。それだけ体がつらい状況だったんだな。その状況の中、本当に最後までよく頑張りぬいてたなと、あらためて闘病終盤の、この2か月の彼女を称えたい気持ちがあふれてきます。

あー、ミイに会いたい。

さて、今日はいよいよ始まった、ミイとクロとの生活で起きた出来事の中でも、特に驚いた出来事をお話させていただきます。クロが我が家にいたのは約2か月。その後、シェルターにお引越ししたのですが、その短い2か月の間に、クロがとても衝撃的な事件をもたらします。

あー思い出すだけでぞわっとする…。

the 凡人。

2頭がやってきて数日、駆虫薬のおかけでノミはすっかり落ち、ケージの中に大量のノミの死骸が落ちていることもなくなりました。(この大量のノミの死骸、虫嫌いの私には地獄でした…。)だんだんと、新しい環境にも慣れてきたようで、ケージだけでなく、すこしずつ部屋の中も探検をするように。

2頭とも、とても甘えん坊で、すぐになついてくれました。環境になれ、すこし落ち着いてきたのと、三毛猫のお口がとにかく臭いこと、そして黒猫がとにかくおデブで、おならが人間のおじさんかと思うほど豪快で臭く、ウンチも緩かったため、お腹の健康状態が心配だったこともあり、改めて2頭を団体のクリニックに連れていき、診察してもらうことになりました。

7キロ近いおでぶちゃんと、キャリーの中で鳴きっぱなし三毛猫の2頭を連れての診察は、なかなかハードだった記憶があります…。

ようやっと、クリニックにつくと、いよいよ診察。すると先生から「カルテをつくるから、2頭に名前を付けてくれる?」と言われます。慌てふためく私。私の活動する団体の代表はとても独特のネーミングセンスを持つ人で、団体の保護動物のページは、わけのわからない名前の子がわんさかいます。ある意味で団体の名物のようになっているのですが、なぜそんな独特な名前を付けるのか一度聞いてみたところ、卒業した子も含めると、これまで保護してきた動物の数がとても多く、普通の名前だと被ってしまって混乱するそうで、あえて印象に残る名前を付けているそう。その独特な名前たちに負けないように、必死に頭をひねる私。でも、やはりあのネーミングセンスは独特の感性によるものらしく、私にはまったくひねり出せません。結果、先生にも催促されて、咄嗟につけた名前が「クロ」と「ミイ」…。自分でも「そのまんまかい!!」と突っ込みたくなるほど、悲しいかな普通の名前を付けることになりました。その瞬間、いかに自分の感性が平凡かを思い知らされたのでした。

根っこから、ポロリ。

こうして、晴れて団体ではめずらしく、とんでもなく普通の名前の付いた二人。いよいよ診察が始まると、おデブのクロは予想に反して(この時点では)健康で、ただのおデブでした。強烈なおならとお腹の緩さは、突然の栄養価の高いフードにまだお腹が慣れていないのだろうということで様子見。お腹が落ち着いてきたらダイエットを始めようということに。

一方、ミイは歯肉炎がとてもひどく、そもそも歯がすでに何本かないにも関わらず、後日麻酔下でスケーリングして、酷い歯は抜いてしまいましょう、ということに。

すると、突然先生が何を思ったか、指でミイの歯をグイーっと押すと「ポロリ」と歯が!!!

「やっぱり取れたわねー」と笑顔の先生。

歯のとれたところからはじんわり血…(ひっ!)とれた歯は根っこがもう腐ってしまっていたようで、先生はこれなら押せば取れちゃうかもと思ったようです…。

前の飼い主さんは、押しただけで歯がポロリと取れちゃうようになっちゃうくらい、この子たちの健康状態に、まったく目が行き届いてなかったんだなぁ…。クロのお腹の異様な真ん丸加減といい、ミイのぼろぼろの口といい、一体この子たちは、何を食べて生活していたのだろう…。そんなことをぐるぐると考えながら、その日の診察は終えました。

そ、そのお尻で蠢くものは、一体何ものだぁぁ!!!

その後、ミイは無事にスケーリングと抜歯をおえ、ちょびっとお口がキレイになって、歯はたった残り五本になって、新生ミイとして、ごはんをモリモリ食べて生活を始めるのですが、そんなみんなで前を向いて、楽しく暮らし、里親さん探しを本格的に始めよー!というタイミングで、おデブのクロちゃんに、世にもおぞましい事件が起きるのです…。

とある日のこと、カーペットに転がって甘えてゴロゴロ言っているクロの肛門付近にふと目をやると、何やら白いものが。

なんだろう…糸くずでもお尻につけてるのかな。そんなことを思い見ていると、「えっ…動いた…?」一瞬停止する私の思考。見間違いと思いこもうとしましたが、どう考えても動いている…。しかも、私のとても認めたくない、気持ち悪い動き…。5ミリくらいの細長い何かが、肛門付近で尺とってる!!!(恐怖)なにこれ!キモすぎる!!

あまりにの恐怖にとりあえず、その得体のしれない気持ち悪いものをティッシュで何とかつまみ、捨て、クロをケージの中へ。急いでスマホで調べると、どうも瓜実条虫とかいう寄生虫っぽい…。

クロ、お前のお腹の真ん丸と、ゆっるーい下痢はそいつのせいだったのか(泣)

さらに調べると、お尻で尺を取っていたのは成虫から切り離された片節らしく、その片節は、最終的に白ごまのような形状になるらしい…。その中には無数の卵が…。

そこまで読んで、また恐怖が襲います。

そういえば、ケージの中とか床に、身に覚えのない白ごまが落ちているなぁとこの頃、頻繁に思っていたのです…。でも、白ごまなんて、うちにないけどなぁ…カップ麺のかやくの中にでも入ってて飛ばしたかなぁ。そんなことを思っていたのです。挙句に、白ごまかを確認するために、一瞬口に入れようとした自分を思い出します…。結局は、白ごまなんてあるはずないと思い、口にすることはなかったのですが…。(本当に思いとどまって、よかった…)

そんなこんなで、再度大慌てで2人を連れてクリニックを受診し、ノミの駆虫薬と虫下しを処方してもらったのでした…。これがミイとクロと暮らしている間の最大の事件。今思い出しても鳥肌が…。

クロとの別れ。

そんな事件を経て、2か月が経った頃、クロは我が家から団体のシェルターに移動します。

もともと当時同棲中だった現・夫からは、猫を預かるにしても、ずっとはダメだからねと言われていました。(夫は動物嫌い、というわけではないのですが、一緒に暮らすのはあまり好きではない、というタイプでした。)何とかねばって、ねばって2か月は預かっていましたが、夫を説得しきれなかった私は、老猫のミイよりは、まずはクロを移動させることにしたのです。

クロの移動は、ミイとクロの譲渡会デビューの日に決まります。朝、迎えに来た運搬ボランティアさん(車のないボランティアのサポートで、保護動物の移動をサポートしてくださるボラさんもいるのです。ありがたや。)に2人を託し、2人にお申込み入らないかなぁ、なんて思いながら代表のSNSで譲渡会の様子をチェックし、何かの間違いで、ミイだけじゃなく、クロも家に帰ってこないかなぁ、と思って帰宅を待っていると、戻ってきたのはミイだけでした(そりゃそうだ)。

そんな形でクロとの生活を終えたのですが、このシェルターへの移動がきっかけで、クロはシェルターのボランティアさんに見初められ、数か月後、素敵な家族の仲間入りをします。シェルターに送り出した時は、とても寂しく、「あー夫のバカ」などと思っていましたが、里親さんのSNSで最近のクロの様子を見るたび、あの時の決断があったからこそ、今の幸せなクロがいるのだなと、送り出して本当によかったなと、心から思います。

甘ったれの開花。というか爆発。

さて、今日はミイとクロとの生活ということで、クロが我が家から旅立つまでを書きましたが、なんだかミイの話というより、クロの話になってしまいました。

ミイはというと、滞在2か月にも関わらず、こゆーい印象を残していったクロとは対照的に、順調に甘ったれ度合いが爆発し、家猫として、とても見本的な日々を過ごします。

私が仕事から帰ると、リビングのドアの前にちょこんと座ってお帰りと鳴き、私がソファに座ると横にちょこんと座ってかまってほしいと肩に頭を擦り付け、手で私の頬をチョンと触る。私が布団に入れば、中に入れてともぐりこんできて、太ももの間やわきの下、お腹の上でまるまる。そんな愛らしい姿をたっぷり見せてくれるようになったのです。そして、私が洗面所やトイレ、お風呂場に消えれば、リビングの扉の前で大絶叫。私が戻ってくるまで鳴き続けます。ちょっと甘ったれが場発しすぎている傾向にあったものの、きっとこれまであまり甘えたり、かまってもらったり、してこなかったのだろうと思うと、どうにここうにも甘やかしてしまうのでした。

そんなミイに魅了されたのは私だけではありません。あれだけ、ずっと預かり続けるのはダメと言っていた夫が、折れたのです!恐るべきミイの甘ったれ攻撃。私が甘えても、あしらう夫が、ミイには折れたのです。

というわけで、その後も我が家で過ごすことになったミイですが、クロが旅立った後の一人っ子期間は、そう長くは続きません。次の猫が我が家にやってきます。次回はその子が我が家にやってきたお話を書きたいなと思います。

ここまで、お読みいただき、ありがとうございました!

最後にミイとクロのお気に入りの写真を数枚。

とてもきれい好きなミイ。猫界の美魔女ですね。

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どすこいクロさん。それ、どんな体勢よ。

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クロの目はぎょろぎょろ。なぜか劇画風。

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お腹の上でご満悦なミイ。

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こんな体勢のことも。とにかく人間にひっついていたい甘えん坊。

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ぶれる程遊ぶ。そんな元気な頃もあったのね(泣)

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シェルター移動前夜のクロ。このお腹がたまらなくかわいい。

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