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不思議な会社の忘年会 【アドベントエッセイ(363/365)】

早いものでクリスマスまであと2日を切った。

どこよりも早いアドベントカレンダー、363日目は「弊社の忘年会」の話。

今日、オンラインで会社の忘年会があった。

入社して初めての忘年会だ。

弊社のオンラインイベントは特種で、何となくご飯を食べてオープンに話すことはしない。いつも、何かしら参加型のアクティビティが行われる。

忘年会は「LT」といって、それぞれが自分の語りたいことについて5分くらいプレゼンテーションをするという不思議な催しだった。

もう本当に話題はなんでも良い、ということだったので、色んな人がてんでばらばらのはなしをする。

卒論の話

買ってよかったものの話

CMコンテストの入賞作の中の名作の話

足立区の話

などなど。私は私で、昔好きだったゲーセンのガンシューティングゲームの紹介というニッチすぎる愛を語った。

1人5分、それぞれが好き勝手に自分の思いの丈をぶつける時間は心地よいもので、何が出てきても皆ふんふんと相槌を打つし、その人の知らなかった一面がわかるから楽しい。

社交辞令とか気を遣うといった概念が存在しない忘年会ってあるんだな、と静かに感動した。


さて、LTには忘年会ならではの楽しみもあり、プレゼンが終わったら景品が当たるかもしれないルーレットの参加権を得る。


タラバガニとか、圧力鍋とか、VRゴーグルとかかなりレアな景品がならんでいて、期待が高まる。


私は、やたら高価なドライヤーが当たった。


「やはりか」


と思った。景品の中にドライヤーがあるのが見えて、なんかそんな予感がしていたのだ。


部屋の片隅には、昨日届いたばかりの新しいドライヤーがキラリと光っていた。

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