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アドベントエッセイ(78/356) 季節を纏えるひみつ道具が欲しい

早いものでクリスマスまであと287日を切った。


どこよりも早いアドベント企画、78日目は「最近欲しいひみつ道具」の話。




「ドラえもんのひみつ道具でこんなのあったらなぁ」



誰もが1度は想像したことがあるのではないか。私は、大人になった今でも絶賛、新たなひみつ道具を夢想している。




最近欲しいのは、「季節を纏う道具」。



今日の朝、家を出ると、空気がすっかり春の匂いになっていた。



「もうすぐ春が来るな」



この感覚は、何度経験してもワクワクするものだ。




で、思ったのだ。1年で初めて春を感じた瞬間のワクワクを保存して、いつでも体験できたらいいのに、と。




春だけじゃなくて、季節ごとに「気分が高鳴る瞬間」がある。



夏、うだるような暑さと蝉の声から逃れて、涼しい建物に入った瞬間



秋、涼しい風といっしょに金木犀の香りが漂ってきた瞬間



冬、しんと冷えた年明けの夜、道の先に初詣のざわめき聞こえてきた瞬間



などなど。季節ごとに内側からぐぐっとテンションが上がる気持ちを保存して、「あぁ、夏が恋しいなぁ」とか「冬が恋しいなぁ」とか思った時にリリースするのだ。



そしたら、いつだってご機嫌に物事に取り組めるはずだ。素晴らしい。



とまぁ、そんなニッチすぎる道具が登場する望みは薄いとして。




「ふとした瞬間に感じる幸せ」へのアンテナを増やす努力をするのが現実的な落とし所だろうか。



探せばまだまだありそうだな。

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