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ビジネスの天才怖い 【アドベントエッセイ(220/365)】

早いものでクリスマスまであと145日を切った。


どこよりも早いアドベント企画、220日目は「ビジネスの天才」の話。



「無料で読める」漫画アプリにハマっている。見事にハマっている。



私が使ってるアプリは、コインを1枚使って1話読む仕組みで、


朝夕各4枚ずつ=8枚
広告を見てたまるコイン=7枚



つまり、一日で15話読めるのだ。



15話っつったら単行本1巻と半分くらい。



「課金のコインもあるけど、無料で15話も読めるし。こんなんで採算取れるのかしら?」



と思っていた。最近、それが間違いだと気づいた。



だいたいどんな漫画でも、10話くらい読めば盛り上がる局面が出てくるものだ。



なので、一日の間に高確率で「ああっ、今ちょうどいい所なのに!」という所でコインが切れるタイミングがやってくる。




そんな時、視界の端にキラキラ光る課金コーナーが見える。暖簾をくぐってみれば、300円で10話分という、絶妙にお手ごろな価格設定。しかも、ワンクリックで決済が完了するのだ。


「じゃあもうコイン買っちゃうか」



となる訳だ。そして10話分でキリの良いところまで終わって、そこから無料のコインを使うとまたいい所で切れて…



危険だ。非常に危険である。消費者がお金をポンポコ払いたくなるように、緻密に計算された仕組みになっているのだ!なんと恐ろしいことだろう。




こんな感じで、無意識のうちにサービス提供側の思惑にハマったと気づく時、「ビジネスの天才って本当にいるんだな」と思う。



どこかの偉い人「おまっ!一日15話も無料で読めるって!どうみてもやりすぎじゃよ君!」


どこかのビジネスの天才「ひひひひ社長、違うんですって。見ててください、ポンポコお金が入ってきますから」


どこかの偉い人「えぇ…にわかに信じ難いが…」


そんなやり取りが繰り広げられてるのだろうか。



私はいつも自分を手の内で転がすどこかの天才に畏怖を抱きながら生きている。

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