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【環境省公募採択】パラオ共和国におけるEV車両導入事業の遠隔メンテナンスをSynQ Remoteでサポート

この度、クアンドは北九州市、市内3企業、(公財)地球環境戦略研究機関と共同で、環境省「令和3年度脱炭素社会実現のための都市間連携事業委託業務」を受託し、「パラオ共和国コロール州におけるEV車両導入を通じた脱炭素化促進およびコ・ベネフィット創出事業」に参画することになりました。

パラオ共和国とは

パラオ共和国はミクロネシアに位置し、群島からなる人口約2万人の国です。観光を主要産業とする同国は、恵まれた観光資源を有する一方で、廃棄物増加・食料安全保障・エネルギー安全保障・外需依存経済といった社会課題を抱えています。電力の約98%を化石燃料発電に依存していることから、再生可能エネルギーにシフトさせる計画が策定され、メガソーラーなどPV(太陽光発電)システムの導入検討が進んでいます。

青い海が広がるパラオでは、シュノーケリングなどのレジャーはもちろん、泥パックのできるミルキーウェイも有名です。第一次世界大戦後、日本の委任統治領であった時代もあるため、日本語由来の言葉がたくさん残っているなど、日本と関係の深い国でもあります。

パラオ海

環境省採択事業の概要 ーEV車両導入を通じた脱炭素化促進事業ー

この事業は再生エネルギーの利用を促進するパラオ共和国・コロール州と連携し、株式会社ATGREENが主体となって行うものです。

パラオ共和国には公共交通機関がなく、移動手段にはシャトルバスが使われることが多いそうです。このシャトルバスを太陽光発電を活用した電気自動車に替えることで、化石燃料の使用量を削減しようというプロジェクトです。

SynQ Remote(シンクリモート)の役割

EV車の導入は、その維持管理まで現地でできなければ持続可能な施策とは言えません。昨年までの調査で(クアンドは今年度より参画)、現地に車両整備のできる技術者やノウハウが不足していることや部品の調達が困難という課題が明らかになっていました。

メーカー側もエラーが発生した際に問題点を解析して現地に伝えることは可能な体制を採っていますが、パラオ国内にはEVの複雑な整備ができる技術者はいないことからも、コミュニケーションをとりながら行うメンテナンス体制構築は日常的に必要になるものです。メンテナンスが必要になってから渡航するというのは非現実的ですし、コロナ禍において渡航自体が難しくなっています。そこで「SynQ Remote(シンクリモート)」を使い、国境を越えたEV車のリモートメンテナンスの実現について検討することになりました。

パラオ図 (2)

また、他のデスクワーカー用のWEB会議ツールでは、対面を想定しているため、何か対象物を見ながら細かく指示をするということが難しいのが実情です。ウェアラブルカメラやスマートグラスなどを使う場合は、その端末を現地に送り、充電や使用方法のレクチャーなど様々な準備が必要となります。SynQ Remoteなら、現地にあるスマホやタブレットだけで利用開始できます。

さらに、パラオの現地の方とやりとりするのは言語的な壁も生じますが、SynQ Remoteを使えばポインタや画面共有、テキストでの指示など視覚的な情報で指示を伝えることができるので、伝わりやすさが格段に上昇します。テキスト入力機能では英語を入力することも可能です。

遠隔支援コミュニケーションツール「SynQ Remote(シンクリモート)」とは

現場にいる人のスマートフォン/タブレットと事務所など遠隔地にいる人のパソコンをリアルタイムで接続し、双方からのポインタ表示による遠隔指示や、遠隔地からの現場写真の撮影、音声を即座に文字に変換して相手に指示を出すことなどができます。遠隔地からでも、的確な指示・確認ができる機能を搭載した現場向けコミュニケーション支援ツールです。

SynQ Remoteは建設業やメンテナンス業、製造業などの業務効率化と人材不足という業界課題の解決に向けて開発されました。複数の現場を移動しながら仕事をする管理者の方や、経験や技術を持ったベテランの方の移動時間を削減することで、働き方改革の促進や人手不足を補うことも可能になります。

今お持ちのパソコンやスマートフォンに専用アプリをダウンロードするだけでご利用いただけます。シンプルで直観的な操作が可能なことや、ウェアラブル端末などの初期投資が必要ないことなどが好評を得て、土木・建築現場や、リモートでの工場視察、設備のメンテナンスなどに活用されています。


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