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肩書が好きなのかもしれないということ

「もしあなたが推しているメンバーが事務所を離れ、そのことで待遇が一気に変わったらどう思う。嫌だろう」
そんなことをジャニオタではない人に言われたことがある。

個人的な結論としては
「嫌ではあるものの、声を上げてそれは忖度だ不平等だ、と言うほどではない。もしそうなったら今と同じ熱量では応援しないと思うし、そもそも事務所が変わって待遇が変わるのは当たり前だろう。転職して前の会社の名前で仕事取ってこれる人なんて稀だし、前の会社でやっていた仕事を新しい会社でもフリーランスでもできるってこともどちらかといえばマイノリティなのでは?」と思っているのだけれど、絡むとめんどくさそうだから「はあ」と言って流した。別にこれは私の思うことだし、私が反論してジャニオタはみんなそうなんだ、と思われるのもどうかと思ったからだ。

そんなことがあったものだから、気になってTwitterのアンケート機能で「推しや元推しが事務所を辞めて待遇が変わったことについてどう思うか」と投げた。当たり前か、しょうがないか、陰謀だ忖度だなのか、「どうでもよくなった」か。
実はこの境遇は自分にはない。推した人で事務所を辞めたのが1人しかいないし、その人もJrだったから致し方ないよね、と言う感じだからだ。

結果は「どうでもよくなった」が一番多かった。
半数とはいかないまでも4割近くがこの解答だった。

もちろん現役デビュー組を推すアカウントだから回答数は少ない。
とはいうものの、どうでもよくなったと当たり前だ、という回答の合計が6割を超えている以上、自分の考えはマイノリティではないんだろうなとも思う。
(ちなみに忖度だ陰謀だという回答は1%程度だった)

これはきっと、ジャニーズを好きになったことのない人はわからない感情なのだと思う。
私はたぶん、「ジャニーズ事務所に所属している」推しが好きなのだ。残酷なのだけれど。

例えるのならば、シャネルとかエルメスとか、ハイブランドのものが好きなことと似ているんだと思う。
例えばそのブランドのカバンと同じ品質、同じデザインのものがドン〇ホーテに置かれていたとして、(かつお金のことを考えなくていいなら)どちらを選ぶかと言うことになるかということで、おそらくハイブランドが好きならハイブランドのほうを選ぶんじゃないだろうかと思う、中身は変わらないのに。路面店でもアウトレットでも、そのブランドのカバンが好きだからだ。

なぜかよくわからないけど、ジャニーズを応援している理由はそんな感じなのだ。よくわからないけど。
もちろん事務所に対して思うところはあるけれど、それでも好きなのは人質に取られているからとかそういう理由ではないと思っている。
あえてこの言葉を使うけれど、強くて大きい事務所にはちゃんと理由があって、それを応援している推したちが体現しているからだ。

「もしあなたが推しているメンバーが事務所を離れ、そのことで待遇が一気に変わったらどう思う。嫌だろう」
だから最初の問いは私にとってとても的外れだったのだ。だって事務所を離れたら同じ熱量で応援する保証はないからだ。

そんなことを寒空の下地元の何もないちょっとした広場で通行人ですら足を止めないイベントをやるメンズアイドルを見ながら思ったのだ。
私は室内で応援したいと。


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