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理想の音楽番組がなければ作ればいいじゃない

日本における「音楽番組」は少ない。
かつてはゴールデンタイムにこぞってやっていたものの、現在はゴールデン・深夜含めても各局1~2番組しかやっていないような気がする。

そんな音楽番組に不満が大きく2つある。
「謎ランキング・企画」と「カメラワーク・音響・演出」だ。

謎のランキングの存在に関しては誰が得するんだみたいなツイートが頻繁にバズる。この間も見た。
懐かし~とは思うものの、確かにこれらの企画がなければ色んなアーティストはもうちょっと長く歌えるのにと思うことがある。
需要がある(=結果として視聴率などが上がっている)からやっているのか、闇の力が働いている(≒苦肉の策)のかは中の人ではないから定かではないものの、こうした声やバズが届いていないわけはないだろうなと思う。
というか最近歌番組は自担が出てるときしか生で見ないや。そしてタイムテーブル出てたらその時間しか見ない。

そしてその謎企画に紛れて地味~に不満なのがカメラワークをはじめとする演出。
ゴールデンタイムの歌番組3大?巨頭のMステ・CDTV・うたコンがどれもこれも生放送なので、とにかくカメラワークや演出に不満が出ることが多い。
それは例えば「推しが映る時間が短い!」「この振りは顔アップではなくて全体を映して!」とかそういう好みのことではなくて、「なんでその瞬間に別のところ映した!?」「おいこの煙邪魔すぎて推しが見えねえじゃねえか!!」とか、本当に基本的なところなんです。
これは正直生放送ではなく事前収録だと少なくとも「カメラ切り替えミスっちゃった☆」みたいなミスは防げると思うんですよね。
言い方はものすごく悪いのだけど、品質が悪いものを出すなら編集して品質上げてほしい。品質が悪いなら生放送である必要性はない。
アーティスト側がしっかり品質を担保しているのに演出やカメラワークで台無しになるのは本当にもったいないと思う。
(個人的に一番好きなカメラワークはFNS歌謡祭です)

日本の歌番組は著作権のありかたの問題で、歌番組のパフォーマンスがYoutubeにアップされることはほとんどない。
アップされるのはK-POPアイドルが自社で作っているもの(らしいので、著作権がテレビ局ではなくアーティスト側にある)だけという点から、そういったところにも日本の歌番組に対しての不満が出てくることが多い。
(ただしこれも一長一短というツイートも見たので実際どうなんでしょうね。)

個人的には自社でパフォーマンス映像作っちゃえばいいじゃん!!って思ってます。更に言うと歌番組を自社で作って自社プラットフォームやYoutubeなどのプラットフォームに載せればいいじゃんって。

自分がよく見る界隈がジャニーズなのでジャニーズの例になるのですが、実はこうしたYoutubeコンテンツとしてのオリジナルパフォーマンス作品をジャニーズは進行形で出しているところもあります。

事務所と言うよりはソニーミュージックのほうの働きかけかもしれないのですが、SixTONESは時々「PLAYLIST」というシリーズでオリジナルパフォーマンス映像を出しています。
理想がまさにこれで、演出もカメラワークも音響も自由自在なのだ。
(更にSONYからすると自社技術のアピールにもなる)

KinKiは25周年企画の一環としてYouTube Original Liveと称した動画をアップしています。場所を借り、ミュージシャンを雇い、過去のシングル、アルバム関わらず歌う。これも結構理想というかいいな~と思う取り組みです。
KinKiはJEなので自社レーベルですね。

これは先述した2つの動画とは少し違うのですが、この動画、実際にテレビの歌番組(ベストヒット歌謡祭)で放送された内容です。
つまり多くの人が言う「放送即Youtube」の例です。
Jストのチャンネル(関ジャニ∞関連のチャンネル)にアップされているのでK-POPのあれ同様、事務所が大きく関係している動画だから、なのかもですね。

最後、別界隈になるのですが、

スタダの男性グループがYoutube内のチャンネルで歌番組をやる、ということ。今後はこうやって自社プロデュースの企画を自ら発信していくということが加速するのかなーと思うのです。

で、ここまで書いておいてあれなのですが、もちろんこれは素人考えだし、素人考えでも「テレビの歌番組に出る」ことと異なることがいくつかあると思います。
浮かぶだけでも「制作費」と「偶然性」

テレビ局がギャラを出して(たぶん)制作するテレビの歌番組と違い、もろもろの準備を全て事務所側で持たないといけない。かつそれで得る利益というのも投げ銭がなければYoutube再生で得る程度の収益にしかならないことを踏まえると、ほぼ「宣伝」の意味合いが強くなるので継続してやるには別のところで収益性を持たせないといけなくなる。
今回例としてあげたジャニーズやスタダに関しては大きな事務所なので、おそらくこうした制作費を投資として捉えられるほどの余裕(といっていいものなのか)であったりリターンが見込めるからできるとは思うのだけれど、小さい事務所だとやっぱり難しいのかなとは思う。
これはさっきの韓国の音楽番組も決していいわけではないよね、ということにつながってしまいます。

偶然性はわかりやすく言うと「歌番組でパフォーマンスが終わった後にパブサしたらオタクじゃない人が褒めてくれる可能性」。
要するにテレビをつけたらたまたまやっている音楽番組と違って、たまたま度が少ないファン向けのコンテンツになってしまうということ。
これに関してはTHE FIRST TAKEみたいな「コンテンツ」そのものにファンをつける必要があるのかなあと思う。事務所で閉じるけど閉じない、本当はソニーミュージックがやってるのに公に出さない感じ。

いずれにせよ、個人的には音楽番組はもっと収録に頼っていいし、エンタメ技術ゴリゴリに使ってほしい。特にエンタメ関連の技術(フリフラもそうだし、先ほどのストの動画での技術もそうだし、AR技術もそうだし、まだ見ぬ技術もそう)はリアルなライブでは体験できないもの。だから「映像」である強みをもっと出してほしいなーと思う次第です。

最初に言った通り、私にとっても最近の音楽番組は変な企画ものや昔の楽曲の懐古が多く、「何も見るものがない時に見る」という選択肢で選ばれないことが多い。面白いものが数多ある中で音楽番組を選ぶ率が下がっている人は私以外にもいるのではないだろうか。
無くなってほしくはないんだけど、でもきっとこのままだと無くなってしまうか、変な企画に押しつぶされる。
そうなる前に、いい感じのコンテンツをそれぞれ出したら面白いんじゃないかなーと、素人は勝手に思う訳であります。

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