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某料理教室の思い出

某ピンクがテーマカラーの超有名料理教室の勧誘を受けたnoteを読んでふとここに通っていたときのことを思いだした。だいたい10年近く前の話だ。

通い始めたのは就職決まって修論も書いて暇になったときだった。研究室の同期に「売りものですか!?」というレベルでケーキを作ってきてくれる子がいて、その子が通っているという話から興味を持ち、かつ学割でコース半額になる、ということで始めたのを覚えている。

学生なので、最初の契約の時は無茶な勧誘はなかったと思う。
というより「私はこれとこれを契約するつもりで来た、それ以上は契約しない」というスタンスだったので突っぱねまくったのかもしれない。

その時は料理のコースとパンのコースを契約したのだけれど、料理のコースは見事に肌に合わなかった。
普段「豚肉を焼いて乗せた丼」「何か適当なものと和えたパスタ」くらいしか作る気力がない人間にあんなお洒落なメニューは家で作らないし、そもそも料理はみんなで作ろう家庭科の調理実習スタイルだったので、全て自分でやるというわけではなかったからだ。

その代わりパン作りコースはどっぷりハマった。
パンのコースはレベルというか過程があって、同じ時間に同じ先生から学ぶのだけれどそれぞれ違うものを作る、つまり自分のものは自分で作るシステムだったからだ。

それだけではなく、私の場合はたまたま受けた先生がよかったのかもしれない。
あの料理教室には勧誘をしまくる若い社員「兼」先生(初めてその教室に行くと「私があなたの担任です~」と言ってくる人)と、教えるだけの講師がいるのだけれど、若い先生(当時は自分も20代前半だったので同い年くらいなのだけど)の若さ溢れる女子!!みたいな感じと馴れ馴れしさが苦手だった。というのもあり自分は落ち着いている後者の講師を選んでレッスンを受けていた。

家で料理は作る気にならなかったのだけれど、パンは気晴らしに家でよく作ることが多かった。
その時に困るのが「このパン中身何を他入れられるんだ問題」。
もらったレシピで作るのが一番美味しく作れるし、変なアレンジをすると残念になってしまう。だけどそれだけでは飽きてしまうのが人なのだ。
そういった時に講師の先生に聞くと、自身の経験と周囲の評判(家族に試作を提供していたらしい)でお勧めを教えてくれた。これが結構嬉しいし役だったのでパンを作るのにドはまりしたのかもしれない。

元々パンのコースはパンの中で一番好きなベーコンエピを学んだら辞めようと思っていたので、そのベーコンエピを学んだところでピタッとやめた。回数券も1回2回余っていたが、使い切ると担任が近寄ってきて勧誘をするのでフェードアウトすることにしたのだ。

あれから10年くらい経って、発酵機能の付いたオーブンレンジは捨ててしまったので家でパンを作ることはなくなった。
けどあのピンクの料理教室を見るとちょっと行きたくなるし、またパンを作ってみたいなと思う。

けどやっぱり家で作るよりパン屋のパンのほうが美味しいなあと思うのである。私は口の中を切るくらいの硬さのベーコンエピが好きなのだけど、教えてもらったレシピはとってもソフトだったのでね。

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