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6月28日 逮捕・送検・まとめ読み

 超高齢化社会では、高齢者はいつでも、どこでも、誰にでも、被害に遭いやすい社会なのかもしれません。 


1.富山県立山町の特養が新規受け入れ停止” と介護報酬 “3割減額” の処分

 富山県立山町の特養ホーム「竜ヶ浜荘」(定員80人)で今年2月に職員(男性・60歳代)が入居者(90歳代)の頭をテーブルに押さえつけ、けがをさせたとして暴行の疑いで逮捕され略式起訴されたといいます。
 また、職員から内部通報を受け、県と町が施設に対し、聞き取り調査した結果、以下のようなabuse・不適切介護が発覚したといいます。

  • 複数の職員が入所者に強い口調、不適切な言葉遣いで接した。

  • 排せつの介助の求めを不必要に断った。

  • ナースコールに応じなかった。

  • ナースコールを手の届かないところに置いた。

 富山県は施設に対し7月1日から9月末までの3か月間、新規の受け入れ停止と介護報酬3割減額とする行政処分を下しました。

 2024年6月27日 NHK

 やはり、内部通報は大切ですね。虐待を受けている高齢者を発見した場合は、生命又は身体に重大な危険が生じている場合は通報義務があり、それ以外の場合でも通報努力を求められています。
 一応、以下に法文を記載しておきます。

(養介護施設従事者等による高齢者虐待に係る通報等)
第二十一条 養介護施設従事者等は、当該養介護施設従事者等がその業務に従事している養介護施設又は養介護事業(当該養介護施設の設置者若しくは当該養介護事業を行う者が設置する養介護施設又はこれらの者が行う養介護事業を含む。)において業務に従事する養介護施設従事者等による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した場合は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない。
2 前項に定める場合のほか、養介護施設従事者等による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、当該高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない。
3 前二項に定める場合のほか、養介護施設従事者等による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報するよう努めなければならない。

『高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律』(平成十七年法律第百二十四号)第21条

 いずれにしましても、逮捕者が出るような虐待の背後に多くのabuseがあり、それは組織全体の構造的、言語的問題(ボキャブラリー)だということでしょう。

2.世田谷区の老人介護施設で個室に鍵かけ暴行

 老人介護施設(東京都世田谷区)で職員(男性・30歳)が入居者(女性・80歳代)を蹴ったり、髪をつかんで頭を殴ったりするなどの暴行を加えたとして、警視庁に逮捕されました。
 被害者は認知症を患っていて、個室で鍵を閉められた状態で被害にあったといいます。
 6月1日に別の入所者の家族から「頭にあざがある」と相談を受けた施設が警視庁に相談し、事件が発覚したといいます。
 警察は別の入所者にも暴行を加えていた可能性があるとみて調べているそうです。

 驚くことに、被疑者は「やったことについて受け入れたい。過剰防衛をしてしまった」と話しているといいますが・・・
「過剰防衛」ですか? 新手の言い訳がでてきましたね。

 介護施設に両親を入居させた家族の役割として、abuse/虐待の発見も必須なのかもしれません。

3.延岡市の老健の職員が傷害の疑いで逮捕

 宮崎県延岡市の介護老人保健施設の職員(男性・37歳)が入所者(女性・80歳台)の顔を数回殴るに暴行を加えたとして、傷害の疑いで逮捕されました。
 事件は、被害者の家族が「施設内で虐待を受けている」と警察に通報したことで発覚。加害者は容疑を認めているとのこと。
 事件はたぶん加害者の夜勤明けの午前5時半ごろだといいまます。
 やはり、介護施設の夜勤時は怖いですね。

4.東大阪市・わいせつ行為で逮捕される 

 東大阪市の老人ホームで職員(男性・46歳)が入浴介護中に入居者(女性・90歳代)の上半身を触るなど、わいせつな行為をした疑いで、職員(退職済み)の男が逮捕されました。
 このわいせつな行為をする様子を目撃した職員が警察に通報し、事件が発覚したといいます。
 容疑者は容疑を否認しているといいます。

5.東大阪市・介護士が口論し母親を死亡させる

 東大阪市で弁護士(男性・58歳)が94歳の母親に対して、頭突きしたり顔を殴ったりの暴行を加え、死亡させた疑いで6月12日、送検されました。
 事件の直前に介護士の男が母親と介護サービスをめぐって口論していたといいます。

6.登別市・勝手に薬物を投与し逮捕される

 北海道登別市のデイサービスで利用者(男性・80歳代)に睡眠作用などがある薬物を飲ませ意識障害を引き起こさせたとして職員(看護師・男性・35歳)の男が傷害の疑いで逮捕されました。
 利用者は一時意識が朦朧もうろうとした状態になりましたが、2日間治療を受け回復したといいます。
 搬送先の病院が警察に通報して事件が発覚したといいます。

7.特養の女子更衣室を盗撮

 三重県津市内の特別養護老人ホームの女子更衣室で盗撮行為を行ったして、介護職員(男性・41歳)が逮捕されました。

 容疑者は勤務する津市内の特別養護老人ホームの女子更衣室で、20代の同僚女性をスマートフォンで撮影した疑いが持たれているとのことです。

 これも、「ある!ある!」ですね。
 同じ男性として情けないです。


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