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サードパーティークッキーって何ができるの?|Cookieレス時代に必要な対応とは?

Google Chromeによる「サードパーティークッキー(3rd Party Cookie)」の取り扱いについて、Google社からさまざまな方針の発表がありました。

今回は、サードパーティークッキーの仕組みについて、詳しく解説いたします。

「技術者じゃなくても分かる〇〇解説」
シナジーマーケティングのプロダクト「Synergy!❐」の開発メンバーが、マーケティング活動に携わる担当者が直面しているであろう様々なワードや仕組みをピックアップして解説していきます。ぜひ情報をご活用ください!


1.クッキー(Cookie)とは?

クッキー(Cookie)はユーザーがWebサイトにアクセスしたときに、Webサイトを管理しているサーバーが発行する情報です。
この情報を使ってWebサイトにアクセスしているユーザーを判別することができるようになり、会員サイトのログイン状態を維持したり、ユーザー固有のWebサイト設定を有効にしたりできます。

クッキーはアクセスしているWebサイトを管理しているサーバーが発行するもので、その情報はブラウザで保持されます。そのため、ブラウザの設定でクッキーの削除、クッキーの利用拒否が可能です。

また、クッキー自体が持つ情報はユーザーを特定するための識別子(ID)のようなもので、ユーザーの氏名や住所といった具体的な個人情報は持っていません。

2.サードパーティークッキー(3rd Party Cookie)とは?

このようにクッキーは、ユーザーがWebサイトにアクセスしたときに発行される情報ですが、さらに、誰がクッキーを発行したのかによって、ファーストパーティークッキー(1rd Party Cookie)サードパーティークッキー(3rd Party Cookie)に区別されます。

「ファーストパーティークッキー」は、皆さんがアクセスしているWebサイトのドメインが発行するクッキーです。
一方、「サードパーティークッキー」は、アクセスしているWebサイト以外の第三者(外部のサービス)のドメインが発行するクッキーです。
第三者が発行するという意味から「サードパーティ」と呼ばれています。

ドメインについての詳細はここでは割愛しますが、簡単にいうと、Webサイトの所在だと捉えていただくのが良いかと思います。

例えば、https://example.com/ というWebサイトにアクセスしたとします。
これは example.com で特定される場所のサーバーにアクセスして、そのサーバーからWebサイトを表示するための情報を取得する、ということをしています。
この場合 example.com が、アクセスしているWebサイトのドメインとなります。

3.サードパーティークッキーは何に使う?

サードパーティークッキーはアクセスしているWebサイト以外の外部サービスがユーザーを特定する用途で使われます。
身近な例では、Webサイト上に表示される広告があります。

これらの広告は、ユーザーの興味・関心事に合わせた内容を表示する仕組みがあり、Webサイトにアクセスしたタイミングで、外部サービスから広告を取得し表示しています。
この際に、外部サービス側もユーザーを特定するための情報としてクッキーを発行しますが、そのクッキーはアクセスしているWebサイトとは異なるドメインに紐づいて発行されるため、サードパーティークッキーとなります。

Synergy!でもサードパーティークッキーを使った機能があります。
Synergy!のデータベースに登録されているユーザーが、外部のWebサイトにアクセスしたときに、そのWebサイトへのアクセスを起点にメールやLINE、アプリプッシュのメッセージを送ることができる機能です。
この機能を使うためには、外部のWebサイトにSynergy!のサーバーと通信するためのトラッキングタグを設定する必要があります。ユーザーを特定するためにSynergy!のサーバーがクッキーを発行しており、これはアクセスしているWebサイトとは異なるドメインに紐づいて発行することになるため、サードパーティークッキーとして扱われます。

4.サードパーティークッキーへの規制

近年では、プライバシーや個人情報を保護する観点からサードパーティークッキーへの規制が強くなってきています。

主要ブラウザである Google Chrome はサードパーティークッキーに変わる仕組み作りを続けていますし、Safari は2020年からサードパーティークッキーをデフォルトでブロックしています。

なお、Google Chrome に関しては、当初はサードパーティークッキーを廃止する方針を打ち出していましたが、2024年7月22日の記事ではサードパーティークッキーの廃止を明言しておらず、引き続き今後の動向を注視していく必要があります。
ですが、すでにSafariではブロックされていることを鑑みると、サードパーティークッキーに頼った施策はできなくなると考えるべきでしょう。

参考)
Chrome でのサードパーティ Cookie の段階的廃止に関する最新情報 - Apr 23, 2024
https://privacysandbox.com/intl/ja_jp/news/update-on-the-plan-for-phase-out-of-third-party-cookies-on-chrome/
A new path for Privacy Sandbox on the web - Jul 22, 2024
https://privacysandbox.com/news/privacy-sandbox-update/
Full Third-Party Cookie Blocking and More - Mar 24, 2020
https://webkit.org/blog/10218/full-third-party-cookie-blocking-and-more/

5.クッキーレス時代に備える

サードパーティークッキーが廃止されると、前述のようなユーザーの興味・関心事に合わせた広告やサイトへのアクセスを起点としたメール配信などができなくなります。サードパーティークッキーの廃止が進む前に、対策を進めることが必要です。

Synergy!に関しては、クッキーに頼らない個人情報を基にしたメール・LINE・アンケートといったコミュニケーションが可能です。
Synergy!の中でも独自ドメインオプションを利用することで、Synergy!が発行するクッキーをファーストパーティークッキーとして扱えるようになり、サードパーティークッキーの廃止に備えることができます。
Synergy!をご利用いただいているお客様は、ぜひこの機会にご検討ください。

以上、今回はサードパーティークッキーの仕組みとクッキー廃止による影響と対策の解説でした。

今後も気になるワードや仕組みをピックアップして解説していきますので、ぜひご覧ください。
お読みいただき、ありがとうございました!


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