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#38. バランス感覚が良いとは?

#27. 愛と力のバランス、どうとったら良いの?」でこんな事を書きました。

「私のようにビジネスの世界に何十年も浸かっていた人は力の比重が高過ぎてバランスが悪いし、NLPやコーチングにハマり過ぎると愛の比重が高過ぎてバランスが悪いと言う事がよく起きます。両方の世界を見てみると、どちらかの世界にしかいない方は、やはりバランスが悪く一元的になりがちだと感じます。」

そうした所、もう少し具体的な事例を聞いてみたいと言うリクエストをいただきましたので、今日はその辺について触れたいと思います。

優し過ぎるのも、強すぎるのも良くなく、個人や会社の発達段階や社会風土、組織風土によっても調整が必要です。

そして、その判断の軸となるべき自分への最初の問いは「それは誰のためにしていることか?」ではないかと思います。
1. 他人にだけ利があること
2. 自分と他人に利があること
3. 自分にだけ利があること
このブログを読まれている方々なら、概ね2番の行動をとる方が多いでしょう。社会生活を営む私達にとっては当たり前とも言えます。
さらに、2番は以下の二つに分類されます。
2a. 物理的なテイクが得られること
2b. 精神的なテイクが得られること

自分と他人の両方に利がある事のうち、自分にも物理的なテイクが得られる事を求めるか自分の精神的なテイクが得られることを優先するか、それはつまるところ「あなたがそこに存在する価値をどう活かしたいか」というところに行きつくように思います。(それをどう見つけていくのかについては、またいつかお話したいと思います)
あなたが、あなたの価値を世界に伝えるためには持続可能性をもっていなければならない、そのためには物理的なテイクが必要です。一方、例えば妻がそこにいてくれる事は大きな精神的なテイクであり、物理的なテイクは必要ありません。

あなたのその価値を活かすために、他人を利し、精神的なテイクや物理的なテイクを得て私達はこの生を有効に活かしていく
私達のバランスのとり方とは、ここにテコがありそうだと私は考えています。
なお、「他人にだけ利があること」を行うことを説く方が世の中にはいらっしゃるようにも見受けられますが、これに関しては、自身がそこに向かって継続的に動いていけないという障壁が私にはどうしても付きまとってしまいます。(いやいや、「それではダメだ」という方、是非御指南を乞います)精神的な喜び(セロトニン、オキシトシン、ドーパミン、エンドルフィン)が一切感じられない事に人が向かっていくのは、やはり無理があると思っています。

次に、バランスを欠いた事例について考えてみます。

ビジネス側に偏った方の具体的なズレ事例
ビジネスの世界に長年身を置いていると、成果主義や競争原理、利益最大化といった価値観が強くなりがちです。このような環境で長く活動している人は、しばしば人間関係や健康、自己実現といった生活の他の側面を犠牲にしてしまいます。例えば、仕事の成功を最優先し、家族や友人との時間を犠牲にしてしまうケースが挙げられます。また、ビジネスの世界での成功が自己価値の主要な源泉となり、それ以外の活動や関心事を軽視するようになることもあります。このような人は、利益追求のために倫理的な判断を犠牲にすることも少なくありません。
「私が正しい」「あの人は間違っている」「何であいつはそんなこともできないのか」こんな言葉が出てきたら要注意です。
私の感覚では「自分の得」至上主義の方のほうが、現代には多いように感じていますので、私のこのメッセージが「イラつく」「気になる」「考えてしまう」方がいらっしゃれば、私のこのブログは成功していると言えます。

NLP側に偏った方の具体的なズレ事例
一方、NLPやコーチング(セラピー寄りの)のような自己啓発の領域に深く傾倒する人は、時に現実世界の要求やビジネスの論理から離れすぎることがあります。彼らは人間関係や内面世界、個人の成長といったテーマに重点を置きますが、その過程で実務的なスキルや経済的な安定性を軽視する傾向に陥ることがあります。例えば、仕事の機会を減らしてまで自己啓発セミナーやワークショップに参加することで、経済的な不安定さを招くことがあります。また、抽象的な概念や理想を追求するあまり、具体的な行動や結果を出すことが疎かになることもあります。
「ただ優しい目でそこに居る」ことが(本当は崇高なことであっても)世の9割の方には「何もできない人」に見えてしまう。役立たずに見えてしまっては、行き過ぎなようにも思います(この辺の考え方は今の私の限界を表しているかもしれません)。
他には、「先生にお布施を払い続ける人」なんて揶揄されることもありますね。

「バランス感覚が良い」とは「あなたのその価値を活かすために、他人を利し、精神的なテイクや物理的なテイクを得て私達はこの生を有効に活かしていく」ということが出来ている事と今の私は定義しています。


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