マクロ経済学の核心まとめ③
第3章 需要サイドによる景気循環モデル
基本的なマクロ経済学は、「潜在成長率」に注目したモデルと、そこからのズレとしての「景気循環」を考えるモデルに大別される。
景気循環モデルを考える際に、カギとなるのは需要。
1 有効需要の原理と45度線モデル
有効需要の原理を復習する。
Y (GDP)=C+I+G+(EX-IM)
この時、現時点での経済が「作ろうと思えば作れる」という供給能力がある、または潜在GDPよりも低い活動水準にある必要がある。
需要が決める所得、所得が決める需要
45度線モデルの心臓部である、ケインズ型消費関数の特徴は、需要項目の中の消費に注目し、その消費が同時点での所得から決まると考えること。
ケインズ型消費関数において、マクロの消費は、基礎消費c0と、所得に比例した消費cYの和であると考える。基礎消費とは、生きるために必要な最低限の消費活動のこと。式に置き換えると
C=c0+cY
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おそれいります、がんばります。