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しひな/琴と笛と文筆と旅と
2023年1月28日 22:33
かぐわしき 春の気配を ただよわせ 寒さに冴える 睦月蝋梅
2023年1月15日 18:51
多くの命が、和歌となって生まれ出る、ささやかな響きを感じる。あめの水音、こぼれる言の葉、琴の糸をはじくゆらめき。今、我が身はほのかな魂のつぶやきに満たされている。〜ささ風を 幸はへたまふ たまゆらの やまとことのは 追風用意〜
2023年1月14日 19:05
香りの嗜みに、「追風用意」という言葉があります。『徒然草』第四十四段の描写に、都から離れた山里で、さる宮様の仏事があるとのことで、誰が見るともないのに、田舎の畦道を、情趣ありげに笛を吹きながら、邸宅に入っていく、清らかな公達がいたり、御堂では、〜夜寒の風に誘はれ来る空薫物の匂も、身にしむここちす。寝殿より御堂の廊に通ふ女房の、追風の用意など、人目なき山里ともいはず、心づかひしたり