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シドニー、春。

南半球のシドニーは春である。

自宅の近くに植物園があるのだが、今は花が真っ盛り。

ここは絶好のランニングコースなので、私は週に2-3回は走りに来ているのだが、このささくれだった世の中で、緑と鮮やかな色の花々に囲まれた植物園の中をゆっくり走ることで、なんとか幸せを感じているような気がする。

もともとは花の種類や名前なんてのには不調法で、あれとこれとの区別もあまりつかないのだが、時には走る足を立ち止まらせ、表示を見てなるほどなるほど…などとつぶやいている。

南アフリカの花壇がとても鮮やかだった。

この赤い花はプロテアというのだが、南アフリカの国花になっている大きくて鮮やかな花だ。

その手前には名前を忘れたが、これも南アフリカの花が一面に敷かれていて、目を打つほどの鮮やかさだ。


オーストラリアに住んでいる人だと、この花たち、オーストラリアネイティブのバンクシアという花に似てるなあ…と思うだろう。

実はこれらは同じヤマモガシ科なので似ているのは当然。

え、アフリカ大陸とオーストラリア大陸なのに?と驚いたが、大昔この2大陸はゴンドワナ大陸として一つにつながっていたので、なるほど、と思った。

ヤマモガシ科は南米、南アフリカ、インド、オーストラリア、ニューカレドニア、ニュージーランドなどに分布するが、これらはかつてのゴンドワナ大陸の一部である。またニュージーランド南島の白亜紀の石炭中から多くのヤマモガシ科の花粉が見つかっていることなどから、本科はゴンドワナ大陸で発展した(ゴンドワナ植物)と考えられる。(ウィキペディアによる)


それにしても、気持ちが乗っていない時は外に出てこうした自然のものを見るのがいちばんいい。気持ちが荒んでモノトーンになってしまった心も、このような鮮やかな色彩の花を見ることにより、少しずづ色合いを戻すことができるようだ。