日本全都道府県に行ってきた(ついに日本最北端!)
マガジンにまとめてみたので、前回までの経緯を知りたい方はここから…。
9月30日
さて、札幌から一気に稚内まで行ってやれ!
…という場合は、乗る列車は一択。
特急「宗谷」である。
ただ、出発時間が7時半と早めなのできちんと早起きをせねば。
こういう時は目がぱっちりと覚めるもので、無事昨日降り立ったばかりの札幌駅に戻る。
さすが北海道市の大都市、通勤電車もばんばん走っているし、学生やサラリーマンでプラットフォームは賑わっている。
そんななか、轟音を響かせて(屋根のある駅だから、音がまた響くんだ)、特急「宗谷」入線!
やはりこの無骨なフロントフェイス、北の大地を行く気動車の顔だわ。
札幌から旭川は、たぶん北海道内でも人口が集まっているエリアなので人家も多いが、旭川から宗谷本線に入ってしばらくすると、こんな景色になってきた。
なんか既視感があるような…と思ったら、こないだ乗ったシドニーからキャンベラまでの列車の車窓に似てる。
北海道のだだっ広い風景は、若干オーストラリアに通じるものがあるのだなあ。
そしてしばらく行くと、人家もほぼ姿を消し、車窓から見えるのは一面に生い茂るすすきと熊笹、原生林、そしてときおり線路沿いに流れる天塩川…といったもの。
昨日既に北海道広い!というのを実感していたが、今日は更にそれを感じた。北の果てへ…。
そして一瞬だけ日本海が車窓に見えてしばらくすると、列車は稚内駅にすべり込んだ。
到着時刻は、少し遅れていたかもしれないが12時40分。
ということは、同じ列車に5時間も乗っていたことになる。
5時間っすよ?しかも、これが一つの行政単位(北海道)なんだから、やはり北海道侮れないね。
稚内駅のプラットフォームは一面しかなく、だって一日の列車が6本だから。
そして最果ての駅らしく、日本各地の駅からの距離が書かれた看板があちこちに。
今回の旅行では、日本最南端の駅である西大山駅、最南端の終着駅である枕崎駅にも行くつもりなので、「ほんとに行けるんかいな?」と思いつつも「挑戦受けて立つぜ!」と思って写真に収めた。
駅の外に出ると、ちょうど宗谷岬に行くバスが出るところだったのでそれに乗る。
最北端の駅は制覇したので、次は最北端の国土だ。
バスは海沿いの道をしばらく走り、ついに宗谷岬。
岬自体は、とくに絶景…というわけではなかったが、ここが日本の先っちょなんだなあ、と思うとすこし特別な場所に来たような気持ちになった。
さすがに最北端だからか、風が強くて、岬の後ろの丘に登ったら身体が飛ばされそうだった。あの海の向こうは、サハリンなんだなあ。
稚内という町はとても小さな場所で、駅周辺には若干数のホテルと、シャッター街になってしまっている商店街と、飲み屋、居酒屋が並んでいる道が数本あるばかり。
あ、でも駅前の空き地にエゾシカがウロウロしていたのにはたまげた。稚内ではわりあい普通のことらしいというのは、翌日判明したけど。
晩は、ホステルの人に教えてもらった居酒屋で地元の海鮮をつまみながら…。
(つづく)