絵を描くこと

小さい頃から絵を描くことが好きだった。


父や兄がよく漫画を読んでいたので
それをまねて描いていた。

少女漫画を買ってもらうようになってから
真似っ子は拍車がかかる。
可愛い女の子を同じ角度で何度も描く。
めんどくさくて苦手な手は描かない。
全員後ろで手を組んでいる絵。

だんだんCDというものが出始め
親に頼んでTSUTAYAに連れて行ってもらい
カセット録音に勤しむ日々。
好きな曲を何回も繰り返しながら絵を描く。

その頃よくしていた遊び。
自分が考えたキャラクターでアニメのオープニングとエンディングを想像する。
いつしか漫画家になりたい夢ができる。

小学校、中学、高校、大学絵は描いていたが
人に見せるのことは一切無く
一人で部屋にこもって描いていた。

何故か見せたくなかった。

もし人に絵を堂々と見せれる人生だったら
私の人生変わっていたのかもしれない。

一度、部屋に入ってきた兄に
絵を描いていた自由帳を見られ、
からかわれたことがあった。

私はマジで切れて、マジで泣いた。
とてもとても恥ずかしかったのである。

でも漫画家になったらそんなこと言ってられない。
皆に絵を作品を見てもらうのが仕事なのである。
私は致命的であった。


なんでそんなに嫌なのか、考えたことがある。
恥ずかしい。
自分のオナニー世界を見せるのが。
多分それに尽きる。

いやそれ創作自体を冒涜してますよ。
仰る通りです。
ほんと申し訳ございません。

だからこそ世に発信してる人達は凄い。
ほんと凄い。
私はそれになれなかった。



結局
夢の漫画家にも何者にもなれず
強いて言うならひとりの男の子の母親になった私。
絵を描くことは今していない。
時間がないから。



ちなみに
二十代半ばで遅い同人活動デビューするのだが
それについてはまた。

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