見出し画像

地元のラジオ

今週は精神状態があまり良くない。
体調を崩し、そのことで夫と喧嘩したからだ。

といっても
私が勝手に怒っているだけで、
大人な夫は普段通り接してくる。
大人だ。実に大人だ。

私が具合が悪くて寝ているとき
夫は自分なりに考えて動いてくれたのだ。
買い物にも行ってくれたし
子供の面倒も、まあみてくれた。

ただ、
ご飯を作ってと言ってその後の行動がムカついてしょうがなかった。
いいだけ悩んで子供に変な芋の汁を作り(しかも、まずい)、私のご飯が一向に出てくる気配がなかったので、私は重い体を起こして自分の食事を作り(薬飲みたかったし)食って寝て、
次の日、起き上がるとぐちゃぐちゃの台所が放置されて夫は仕事にいったのである。
私は病み上がりのまだ本調子じゃない体を奮い立たせ、片付け、自宅保育してる息子の朝食を作って食べさせたのである。(食べない)

これで怒るのは心狭いでしょうか。
ああ思い出したら腹たってきた。
当然だよな。

というわけで精神状態が良くない。
外で働いていたときは仕事がひとつの気分転換になったものだ。
家庭で嫌なことがあっても、一度外に出れば
自分の都合関係なくエスカレーター式の仕事に身を投じるわけで意外と仕事終わりの達成感もあいまって帰りに少し高いデザートを買って夫が帰ってくる前に食べたら割と帳消しにできたのだ。

しかし、今はそれができない。
1歳児とずっと家にいると帳消しどころか恨みつらみがバブルの様に膨らんでいく方が自然なのである。
達成感どころか迫りくる家事に追われ子供に追われ息つく間もない。

夫も壮絶な満員電車に揺られ毎日仕事頑張っているのは頭でわかっているのに、心ではケッとなり優しくできないのである。
全ては私の器の狭さゆえなのだが。

そんな本当に駄目な時、
私は故郷のラジオを聴くのだ。
青森放送RAB
リアルアキバボーイズではない(検索に絶対先に出てくるから)
私の家ではいつもこれが流れていた。
とくに農家なので、農作業のときは必ずラジオを畑に持っていき木にぶら下げて作業しながら聴くのである。
こんなこと言ったら怒られるが、特別エンタメ感があるわけでない。若者が聞くとつまらないかもしれない田舎のラジオ。
農家のリスナーが、今日は葉取りしながら、実すぐりしながらきいてます〜とメールしたり農薬のCMが入ったりイベントも中古車フェアとかどこかの道の駅の祭りとかそんな感じ。
かかる曲も演歌、歌謡曲が、ちらほら。ジングルもちょっとダサかったり。
もう書いてて全てが、愛おしい。
私はこのラジオが大好きなのである。

名古屋や関東に住み、地元のラジオを聞いてみた。
違う、そうじゃない。なんだろう。おしゃれ要素はいらないんだよね。ラジオも、テレビも然りなんだけど大都市になるにつれておもしろ要素演出がうまくなって、それが私はだめなのである。人いじりとか出てきたらもう最悪。

言葉悪く言うと
地元ラジオはくそダサくてもっさりほっこりして誰も傷つけない。これに尽きる。
今日は娘と孫たちが遊びにきたので、山菜の天ぷら揚げました〜とかそういうメールを延々と聞いていたい。最高。

今はもう会えない祖父や祖母も聞いていたなあ。
本州の端っこでこれを聞いて育った私にとって、このラジオはノスタルジックそのものであり、田舎の良いとこも悪いとこもこのラジオに絡みついて様々な思い出があり、このラジオを聞くことで体内に故郷が、駆け巡るのである。


今日もイヤホンをして子を相手しながら家事しながら朝から聴いています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?