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『三体』について「おもしろい」しか言えない問題

8月後半、『三体』『三体Ⅱ 黒暗森林』を一気に読んだ。

めちゃくちゃおもしろかった。

こんなに夢中になって没頭した本は久しぶりだった。本は出来るだけ買わず図書館派なのだが、我慢できずに次々買った。単行本を買ったのは2年ぶりくらいかもしれない。


作者の想像力はどうなっているのだろうか、1人の人間がこの規模の想像(創造)をして形にするというそのことがまず信じられない。ほんとどうなっているんだ。想像力とは知識から生まれるということを実感する。

そして私はこの作品で書いていることのほとんどがわからない。11次元ってどこだ、智子って何なんだ、わからない。何もわからない。わからないのにめちゃくちゃおもしろい。何なんだ。

何もわからない私が読んでもめちゃくちゃおもしろいのに、「わかる人」が読んだらどれだけおもしろいんだ。ああ知識ってこういうことか。知識が世界をおもしろくするのか。


そういえば私はSFが苦手である、とシリーズ1作目を読み終えてから思い出した。父がSF映画好きなため小さい頃から触れる機会はあったが、どうにもずっと苦手で、理由は宇宙がめちゃめちゃ怖いからである。

改めて宇宙めちゃめちゃ怖い。シリーズを読み終えてから一週間ほど、ソワソワして夜がこわくて精神が宇宙に投げ出されて心細くなってしまう。

なのに『三体』超おもしろい皆読め!!!!!と思っているのは何なんだ。どれだけおもしろくて吸引力があるんだ。

我慢できなくてシリーズ3作目『死神永生』のネタバレを読んでしまった。後悔した。次こそこわすぎて人に薦めるどころかビビって読めないかもしれない。でも来年春の発売を待ちわびている。何なんだ『三体』。


こわいから『死神永生』発売日にみんなで一緒に読もうね。

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