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「ツ、イ、ラ、ク」1月2日 日記

初夢は高速道路から物凄い勢いで転がり落ちる夢でした。


大晦日から読み始めてた姫野カオルコさんの「ツ、イ、ラ、ク」を読み終えたので感想を。

この作品を説明するのに恋愛小説と言い切るのは、あまりに一面に着目し過ぎているし、群像劇、ロマンスという言葉にもいまいちしっくりこない。

読み始めて、最初は田舎の閉鎖的な空気や、そこでの思春期による不安定だがどこか覚えのある心情を眺めることを目的とした作品なのかと思いました。

しかし読んでいくうちに、視点がころころと転じる群像劇のような形式の中から1人の少女が浮いてくるような不思議な感じで、最初に田舎の閉鎖的な空気だと捉えていたのはもっと抽象的に『閉じたコミュニティ』のことで(作中ではサロンという言葉を使っていた)その性質が顕著に現れる舞台が田舎の学生の中でのコミュニティであったために重点をおいて描かれたのではないかと思いました。

結末やそこに向かっての展開があまりもロマンスがありあまる展開だったので、前半の丁寧さが効いているのか皮肉めいたものや、そういった視点でこの物語を見てしまう自称大人に向けた作品であるように感じました、面白かったです。


午後からは初売りをちらっと覗きに行きました。来年も着る…来年も着る…と自分に言い聞かせながら6万くらいするアウターを買いました。良いものを長く使う大人になりたい。

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帰りに上方レインボーで醤油ラーメンをいただきました。スープが凄い野性味を感じる油なのに細麺がするっと入っていく感じで何杯でも食べれそうでした。


明日は東京に戻るので新幹線の中で辻村深月さんの「かがみの弧城」を読みたいと思います、それでは。

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