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東大入試で学ぶ英文解釈(2) 解説(等位接続詞と修飾関係)

 では,2020年の東京大学の解説を始めます。

* 問題はこちら☟

 下線部が引かれたのは第5文なので,第5文の解説から行います。一番大きなポイントは,

等位接続詞と修飾の関係


です。

(1) 等位接続詞の基本

 等位接続詞は次の5つを代表として覚えましょう。

and / but / or / for / so

 このうち,for と so は「文と文」をつなぎます。and と but と or は「語と語」「句と句」「節と節」「文と文」など,同じものであれば何でもつなぎます。したがって,and / but / or は何と何をつないでいるのかを考える必要があります。考えるときの手順は次の通りです。

(1) and / but / or の後ろの形(主として「品詞」)を見る
(2) and / but / or の前を遡って同じ形(主として「品詞」)を探す
(3) 構造,意味の両方が通るかどうか確認する

 何と何をつないでいるのかがわかったら,以下のように,構造化し,視覚化してみましょう。上を通っても下を通っても構造,意味ともに正しければ,等位接続詞の構造が正しくとれていることになります。

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(2) 等位接続詞と修飾関係

 「A and B M」という場合,修飾語 M は,A と B どちらに係るでしょうか。まずは,原則を押さえましょう。原則は,両方に係ります。つまり,分配法則です。両方にかけて意味が通らなかったら,近いほうにだけ係ります。

 上記の例で言えば,as soon as the party began と for a while がそれぞれ修飾語句(M)です。これらもまず,両方にかけてみます。前者は両方にかけて意味が通るので原則通りですが,後者は両方にかけると意味が通らないので,近いほうだけに係ると判断します。


 さて,実際の問題において「and 構造と修飾関係」を考え,上記のように構造化してみましょう。

Time is a powerful force, he says, and one that perpetually revises our values, personalities, and preferences in everything from music and the places we would like to go to friendship.

* 解説の続き(解説編②)はこちら☟


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