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東大英語の出題傾向と求められる力

 東大の英語の入試問題では,どのような出題がされるのでしょうか。まず,大問構構成ですが,全部で5題構成です。第1問,第2問,第4問はそれぞれ(A)と(B)の2題,第3問は(A)〜(C)の3題,第5問は単独の大問になっています。それぞれどのような問題が出るのでしょうか。

1(A):要旨要約問題
1(B):文挿入問題

2(A):自由英作文
2(B):和文英訳

3(A)〜(C):リスニング

4(A):正誤判定問題 or 整序問題
4(B):英文和訳

5:小説・エッセー

 このように多岐にわたった形式のものが出題されます。これだけの種類のものを120分という短い時間でやらなければいけないので,かなりテキパキと器用にこなすことが求められます。英文の種類も,説明文や論説文などの「かたい文章」から日常的な「やわらかい文章」までさまざまです。また,細部が読めているかどうかを問うもの,全体が捉えられているかどうかを問うものとさまざまです。これだけのことをこなすためには,かなりの情報処理能力も求められます。具体的な分類は以下の通りになります。

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 1(A)は要旨要約問題,1(B)は文挿入問題と一見形式は異なります。しかし,出題意図はどちらも「全体を捉えられているか」を,1(A)は記述式で,1(B)は客観式で問うています。だから,同じ大問に置かれているのです。  
 4(A)と4(B)も同様です。4(A)は文法問題,4(B)は英文和訳と一見形式は異なります。しかし,出題意図はどちらも「構文に基づき,精読できているか」を,4(A)は客観式で,4(B)は記述式で問うています。だから東大の文法問題は,構造を意識した問題が5題中2〜3題は出題されます。

 上記の表からもわかるように,東大の問題を解くことで,さまざまな英語力を身につけることができます。東大は入試問題を通じて,受験生や教育機関に,英語学習のあるべき姿を指針として示しているかのようです。東大受験生は東大の過去問をやることで,自分に足りない力を見出し,そこを徹底して埋めていくことが重要でしょう。

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