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大学入学共通テスト(リーディング)対策編⑦

 今回扱うのは,文挿入問題です。扱う問題は,第1回試行調査の第5問Aの問3です。

 脱文挿入は近年入試の中でも,はやりといっていい問題です。この類いの問題は,論理関係をきちんと追いながら読んでいるかどうかが求められます。TOEICでも出題されますね。共通テストと比べると,断然にTOEICの文挿入のほうが面倒くさいですが…。

 英文を読むときに大切なことは,単に知っている単語をつなぎ合わせて読むことではありません。構文をきちんととり,1文1文がきちんと解釈できた上で,「文と文の関係性」さらには「パラグラフとパラグラフの関係性」を考えて読むことが必要です。

 「文と文の関係性」を考えるためには,基本単語の「機能」を捉え,「同値」「対立」「因果」を意識しながら読むことが重要です。これらはもちろん,「接続詞」によって示されることもありますが,高尚な文章では,接続詞は省略されます。同義語,対義語の知識から「同値」や「対立」を見抜くことが必要になることもあるということになります。この一端を,「大学入学共通テスト(リーディング)対策編⑥」では記しました。今回もその延長上の話になります。

* 「大学入学共通テスト(リーディング)対策編⑥」はこちら☟
https://note.com/syamamoto/n/n45072a90c80e

 文挿入はこのような論理的読解の力を試すにはちょうどいい問題です。共通テストレベルであれば,接続詞や指示語などのわかりやすいヒントがあることが多いですが,国公立大や私大の問題の難しい問題になればなるほど,接続詞や指示語がない中で「同値」「対立」の関係に意識を向けていないとできない難しい問題になっていきます。日頃から,論理を意識して読解していきたいですね。

 では,第1回試行調査の第5問Aの問3を解いてみましょう。

 問題は大学入試センターのHP上で公開されているので,こちらから必要に応じてダウンロードしてください。

平成29年度試行調査(第1回)
https://www.dnc.ac.jp/daigakunyugakukibousyagakuryokuhyoka_test/pre-test_h29_01.html

* 解答・解説のPDFはこちら☟


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