教材研究の重要性
同じ教材を使っても,また,同じシステムを使っても,成績を伸ばすことができる先生と成績を伸ばせない先生に分かれます。
それに関する記事はこちら☟
今回は,教材研究における違いです。成績を伸ばせる先生は,授業が単発的なものではありません。
つながりを意識した授業
を展開します。
しっかりと教材研究をしている先生は,どのように教えれば,
分野間やレッスン間にリンクを張れるか
などを考えています。授業は時間が限られています。すべてを教えることは不可能です。したがって,
「どこで」「何を」教えるか
を考えておかないと,範囲が終わらなかったり,情報だけ詰め込んで焦点がぼやけたりします。結果として,学生の理解を深めることができず,成績が思うように伸びないということになります(よくても,同じ問題なら解けるレベルにしかいきません)。
授業とは,ストーリーです。ストーリーとしての授業を展開するためには,次の授業の予習だけでは不十分です。では,どうすればいいのでしょうか。
(1) ゴールを決める
学生の学力や到達目標を踏まえて,どのレベルに到達するのかを考えます。
(2) 最低1年分の教材に目を通す
少なくとも1年分の教材に目を通し,各レッスンを概観します。どこで何を教えるかの年間計画を立てます。もちろん,学生の状況によって,途中で修正するのは構いません。これをやっておくことで,課題などを出すときに,
意図のある課題を出すことができ,先手を打つ
ことができます。また,最終目標が受験ならば,入試問題を見て,逆算することも重要です。
長期的な視点で教材研究をしているからこそ,意図をきちんと学生に説明できます。たとえば,
「どうしてこんなの覚えなきゃいけないんですか?」
と聞かれたとき,先を見通せていない先生は
「覚えないとテストで良い点とれないよ」
と「教育」ではなく「脅迫」するしかありません。しかし,先を見通せていれば,
覚えることで,あとでどのようにつながってくるか
を説明できます。そうすれば,納得して勉強できるので,学習効果が高くなり,やる気にもつながります。
教える側というのは,さまざまな場面で,長期的な目線で捉えることが必要なのでしょう。
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