マガジンのカバー画像

読書感想文

7
積読部なのであまり読めていないけれどたまに読んでもよく感動します。
運営しているクリエイター

記事一覧

はいりさん二冊

はいりさん二冊

つる・るるるさんへお友達から引き継がれたという数冊の本の中に、片桐はいりさんの著書があって、
「おっ、これ知ってる!」
となったのは、もう2週間くらい前。
以前、はいりさんが「徹子の部屋」で話していた弟さん家族のことを書いた本、
『グアテマラの弟』だった。

知ってるけれど読んだことがない本に思いがけないところで再会して「私も読みたい!」
と思ったそのきっかけが、
つる・るるるさんだったという何と

もっとみる
「さみしい夜にはペンを持て」

「さみしい夜にはペンを持て」

古賀史健・著
ならの・絵

昨日届いた本を今日読み終わった。もう一気に読むのは目がとても疲れるからゆっくり読もうかと思ったけれど、先が気になって結局2日もかからなかった。

読み始め、昔、中学生の時に吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」を国語の副読本として読んだ(読まされた?)時に感じた「説教臭さ」をちょっと感じそうになって、え「日記を書くすすめ」みたいなそういう本なの?と思いながらどんどん読んで

もっとみる
ジェルソミ〜ナが聴こえてくる。

ジェルソミ〜ナが聴こえてくる。

去年の夏に買ったまま読まずにすごした文庫本を先月やっと読んだ。
「チョコリエッタ」
大島真寿美 著

これは同名の映画の原作で、
何故買ったのかと言うと映画にお祖父ちゃん役で中村敦夫さんが出ているのが気になっていたから、と、
若き菅田将暉君が出ているから。
(ちなみに映画はまだ見ていない。)
さらに何やら菅田君が、胸板に巻きつけた鎖を自力でぶっち切る大道芸人ザンパノみたいな扮装をしているスチールも

もっとみる
復刻版

復刻版

発売前に予約していた国鉄時代の時刻表(JTBのMOOK)。
数日前に届いてからしばし見とれています。

1978年といえば初めて時刻表を買って長崎へ旅行した年だった。
(正確にはこのダイヤ改定時刻表が出る前の春休みだったけど)
それをきっかけにこの年からYH(ユースホステル)の旅に嵌りそうな勢いだったところ、
たまたま夏休みに富士山の麓のYHが満員で溢れて、付帯してたキャンプ場に泊まったのが運のツ

もっとみる
読んでよかった。

読んでよかった。

「お探し物は図書室まで」
青山美智子・著(ポプラ社)

今年の公立高校の入試「国語」に出ていた長文問題の出典の小説。

設問無しでちゃんと読みたくなって買ったら、とっても面白かった。
試験問題は第四章のほんの一部だったから、たとえ問題に正解してもあれで読んだ気になったらダメだと思った。勿体ない!(笑)

主人公のバックグラウンドも登場人物との関わり合いも、もっと深くて詳しくて、知らなかったことばか

もっとみる
向田さんの世界へ

向田さんの世界へ

向田邦子のエッセイ「父の詫び状」に出て来る色々なエピソードを初めて読んでいると、時々『あ、これドラマにあったあれだな』という場面に出くわす。
そして、そうなると向田さんのお父さんはもうどうしてもあの杉浦直樹さんでしか浮かばない。

向田さんの作品は今までドラマでしか見たことがなかった。
それももう40年くらい前に見たものが殆どなのに「阿修羅のごとく」や「春が来た」「隣の女」や「あ・うん」などのいく

もっとみる
40年たっても解らないことがある脳みそ

40年たっても解らないことがある脳みそ

庄司薫「ぼくの大好きな青髭」を約40年ぶりに読んでみた。
なんて理屈っぽく回りくどい文章なんだ‼‼(笑)

そっか、庄司さんの文はこうだった。こんなのホントに読めてたのかなぁ、自分。
たぶん、途中何回も止まっては文節の最初に戻って、頭の中で「まあこんなところで手を打とう」みたいな感じの納得で消化して読んでったんだと思う。
だから作者の言いたい事を正しく理解したのかあやしいし、いや、きっと半分も解っ

もっとみる