「発達支援コラム 平均になるために生まれたわけじゃない、おはなし」
児童デイサービスにおいての
訓練、療育、ということばが
どうやっても好きになれなくて
引っかかるワード上位です。
同じようにこのワードに引っかかる人が
周りに集まっている気がします。
ですので、
『訓練が必要ですよ!お父さんお母さん!』と
未だに言う人は、もういないのでは?
と錯覚することがありますが、
まだまだ現状ではいるそうです。
『〇〇したら〇〇になる』
というマルチなセールスには、
いったん、
【はてな】を浮かべるほうが
いいのではと思います。
ひとりひとり違うのに、
「見てもないのにそれ言っちゃうのかい?」
社会資源が増えるのはとってもいいこと。
ですが、目を肥して心を肥やして
見抜く力も今後ますます必要な時代ですね。
さて、この訓練なのですが、
訓練して頑張って、
『みんなと同じ』
『定型発達とまったく同じ』
を目指そうねとする感覚には
悲しさを覚えます。
『みんな同じ』になるために
訓練して頑張るために
生まれたわけじゃないのになぁ。
としみじみ思うわけです。
特にお子さんが小さいと
不安や心配、
正解のない育児に悩んだり、
育児書と離れた子育てに自信をなくしたり、
きっと多くの方が通る道。
そんな暗く苦しい時期、
はじめにどのような支援者と出会うかは
結構重要なんじゃないかと感じます。
『特性は持っている。
それでいいんだよ。
特性に合わせた生活ができる工夫を見つけよう。』
できなかったことが
できるようになって嬉しいのはみんなそう。
ただ、できないことにフォーカスが
強く当たるのは、
本人や家族さんの大変さが大きいです。
けしてみんなと同じになる必要がないことを
知ってほしいなとおもいます。
本質からずれちゃうので。
定型発達を目指すということは
はなから
『きみは別の誰かになろう!』
『あなたもみんなみたいになろう!』
と言われながら
『でも自己肯定感はあげていこう!』って
いや、それはさすがに無理だ。
存在価値全否定で自己受容はできない。
反比例のやつです。
話は戻りまして、
お子さんや親御さんにとって、
今の生活がしやすくなるか、
楽しく安心して過ごせるか、
身体がラクになるか、
能力をアウトプットできて自信が持てるか、
練習を重ねてできた喜びを味わえるか、
様々な経験ができているか
機会損失が起こっていないか、
生きる力として将来必要かどうか、
毎日にこにこ笑えているか、
その時々の基準で
個々習得するスキルはその都度選ぶと
いいと思いますが、
本当に何を目指して取り組むかって
大切です。
主語がみんなではなく
主語が「〇〇ちゃん(あなた)」
これが大事だとおもいます。
本質は外側にはなくって、
大切なのは内側にちゃんとあります。
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