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才能や強みだけに集中してはいけない時

才能や強みを活かすという考え方がここ数年で一気に広がってきたように感じます。

しかし、その分、誤解も増えているように感じます。

それがこの概念。

「得意なこと、強みを発揮できることに集中して、他のことは人に任せたらいい」

できるだけ自分の得意なことだけに集中して、弱みや苦手な部分はそれが得意な人に任せることで、自分の才能や強みをより効果的に発揮できるという考え方です。

言ってることはごもっともですし、基本的には僕もこの考え方を採用しています。

実際、チームで動くプロジェクトの際は、強みを意識した役割分担、苦手をカバーする役割分担を意識してプロジェクトを進めています。

結果、プロジェクトのスピードが上がったり、成果が出やすくなったりします。

それなりの人数規模の会社だと、分業制にした方が円滑な組織運営をしやすくなります。

それならいいじゃんと思うかもしれませんが、この「才能や強みに集中して苦手なところは人に任せたらいい」という考えを適用しない方がいい人もいるんです。

自分の才能・強み・得意なこと以外もやった方がいい人

ビジネスを立ち上げてすぐ、起業・独立してすぐの人は、なんでもかんでも弱みの部分も含めて自分でやった方がいいです。

自分は強みに集中して、苦手なことは最初から任せたいと言ってる人も多いと感じてますが、結構危うい考えです。

まずは、お金がかかること

当然ですが、人に何か仕事をお願いするとお金がかかります。

そのお金が払えない、お金を払ったとしてもそれ以上の収益が見込めないとなると、そもそも人に何かをお願いできません。

蓄えや準備してきた資金があって、人に仕事を依頼できるとなっていても、収益性が見込めない場合は無駄な投資になりますよね。(投資回収が見えてるなら最初から投資してもOK)

成果報酬での仕事の依頼やいきなりチーム化するなんてもってのほか

じゃあ、次はお金を払えない、最初から収益性の見込みがあるわけじゃないから、成果報酬で仕事をお願いしたいとか、チームを組んで仕事をしたいなんて声も聞いたりするんですが、それもピントがズレてます。

よくあるのが、「集客や販売はしたくなくて、ずっとお客様と関わっていたいから集客とか販売のところをお願いできる人と組みたい」という意見。

実際、起業初期の方に成果報酬で私の商品の集客をやってくださいと言われることが僕にもあります。

でも、よく考えてください。

起業初期、ビジネスをスタートした直後って、その分野における信頼や実績って皆無ですよね。

その皆無なものを集客・販売のプロが代わりにやってくれるか?ってなると基本的には動いてくれません。

成果報酬の場合、収益が大きくなればなるほどメリットが大きくなります。

すると、専門家的には起業初期の人よりも、経験豊富で実績や信頼、権威性のある人の商品を売りたくなるのが当然です。

なので、起業初期から成果報酬で仕事をしようとするのは、やめておいた方がいいでしょう。

もう一つ理由があります。

弱者同士の傷の舐め合いになってしまう

上述の理由で、苦手なことを代わりにやってもらえる専門家の力を借りるのはよほどの資金か特殊な商品力、もしくは人を突き動かす強烈な想いとそれを伝える力がない限り難しいです。

それでもどうにかして力を借りたいと思って、なんとなく身近にいた人とチームを組んだとします。

お互いのビジネススキルが一定レベル以上あればいいんですが、ビジネススキルが不足している場合は、チームを組んだところで良い結果にはつながりません。

お互いが相手に責任をなすりつけ合って空中分解みたいなことも頻発します。

言葉は悪いんですが、それは弱者同士の傷の舐め合いで、そのままでは結果につながることはないでしょう。

まずは自分で頑張れ

起業・独立の道を選ぶことは、自分の身の回りに起きる出来事全てに責任を取ると決めることでもあります。

その決断ができない中で他人に甘えても、いい結果が出るはずはありません。

顧客の成果、販売実績などを通して、世の中からの多少の信頼を得られるまでは、自分で頑張った方がスムーズにことが運びます。

ある程度の規模感、実績、信頼が出てくると、そんなに頑張らなくても、あなたの事業に貢献したい人が現れます。

資金があれば、各種専門家にあなたの才能・強み以外の部分の仕事を任せられるようにもなります。

また、自分一人で頑張ることで、仕事の流れ全体を理解することができるので、誰かに任せる時もスムーズに仕事を任せられるようになるんです。

僕自身の経験談を踏まえての見解です

弱者同士の傷の舐め合いといった少し辛辣な表現も使ってきましたが、これは僕自身が経験してきたことだから言えることです。

自分の強みや才能を活かすべくチームを組んだことで、
・効率が落ちたこと
・本来売れると思っていた商品が売れなくなったこと
・チームメンバーを増やしすぎて収益性が悪くなったこと
・責任の所在が不明で内部分裂を起こしたこと
といった経験をいくつもしてきました。

その経験を踏まえて今回のnoteを書いてます。

扱う商材や業態にもよりますが、最低でも個人で年商1000万円に満たない時は才能、強みだけじゃなく、それ以外のことも全部気合いで乗り切って土台を作る方がいいんじゃないかと感じてます。

苦手なことを気合いで乗り切る経験をすることで、ビジネスの基礎スキルが伸び、才能や強みもより強固なものになっていきますから。



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