SOCIAL WORKERS LAB
〈後編〉「地域をめぐり、福祉に出会う」SOCIAL CARAVAN レポート
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〈後編〉「地域をめぐり、福祉に出会う」SOCIAL CARAVAN レポート

SOCIAL WORKERS LAB

私たちの身近な生活、ささやかな日常に含まれている「福祉」に出会うツアープログラム「SOCIAL CARAVAN(ソーシャルキャラバン)」。
今年春にSOCIAL WORKERS LABの新プロジェクトとしてリリースし、3月に京都府京丹後市で、社会福祉法人 みねやま福祉会さんと初の1泊2日のツアーを開催しました。

今回は、その2日間の様子を学生メンバー(当時)の大森がいち参加者目線からご紹介するnoteの後編。2日目朝からスタートします!

↓ 前編はこちらから ↓

2日目ツアーレポート

<2日目午前>マ・ルート見学(五宝さん)

2日目は、宿泊したマ・ルートの施設見学から。
保育所を利用する子どもの声が館内放送で施設に響きわたり、和やかな雰囲気です。ここでは、「児童・障害・高齢」という福祉サービスにおける区分けを越えた「ごちゃまぜの福祉」や、さらには福祉施設の内と外という境界を越える福祉が大切にされていて、多様な人々が出会い交わる施設が目指されています。

実際にはコロナ禍において、多様な人々が交じり合うことは、暮らしの安全を考えるととても困難な状況にあるそう。しかしそんな中でも、地域に暮らすすべての方々のために今の状況でできる最大限のことを模索されていること、そこにかける思いを肌で感じる時間でした。

<2日目午後>roots(稲本さん)

2日目の午後に訪れたのは、「roots 京丹後市未来チャレンジ交流センター」という高校生がチャレンジできる居場所でした。
入るとすぐに、壁一面に貼られたたくさんの紙が目に飛び込んできます。そこには、この場所に来る人の「やりたい」思いが溢れていました。思わず「素敵!」と声が出ました。

お話を伺ったのは相談員の稲本朱珠さん。高校生のたくさんの「やりたい」が言葉にされていること、それらが人と人のつながりを通していきいきと形になっていることを知り、こんな場所をつくりたい!と思いました。

ある人の「やりたい」から出発して、それが他の人の「やりたい」と結びつき、多くのプロジェクトが実現していっている場所があることにとってもワクワクしました!


なぜこの企画がうまれたのか?

さて、ツアーのレポートは以上ですが、このnoteはもう少しだけつづきます。ここからは、SOCIAL CARAVAN が生まれた経緯をふりかえりながら、その意義を考えてみます。

このSOCIAL CARAVAN は、SOCIAL WORKERS LAB の企画としては初めての「ツアー」という形のプログラムでした。

SWLABはこれまでも、福祉への新たな見方や関わり方をつくり出すイベントを行なってきました。
たとえば、福祉と福祉外とのあわいで実践を行うゲストを招いたトーク。

社会福祉法人の職員と学生がフラットに問いを囲んで語り合うミーティング。

これらの背景には、次のような考えがあります。

福祉はすべての人の日々の暮らしを支えるものです。福祉は身近な生活、ささやかな日常に含まれるもので、特別な誰かのものではなく、他ならぬ私たちのもの。SWLABは、働くという仕方だけでない、もっといろんな距離感・かたちでの福祉への関係の仕方があってよいと考えてきました。

コロナの影響で、ゲストの話を聞いたり、ともに語り合ったりするオンラインの企画がこれまではSWLABの中心でしたが、ある土地・現場に足を運んでみるという関わりしろもあっていい。そしてそこには、「なんか面白そうだからちょっと覗きに行ってみよう!」と気軽に「観光」するような不真面目さがあってもいい。

そんなことを思いながら、このSOCIAL CARACAN を実験的に立ち上げてきましました。

SOCIAL CARAVANを終えて

実際、やってみてどうだったのか?

このnoteには、参加者のなかでも私ひとりの感じたことや印象に残っていることしか書かれていませんが、この2日間で本当にさまざまな体験をしました。

2日間のプログラムの最後に参加者みなさんの感想を聞いたときに感じたのは、参加したそれぞれの人のやりたいことや思い描いていること、疑問に思っていることなど、その人のテーマとどこかしら重なる部分があって、今後のヒントをそれぞれ持ちかえることができているんだなあということでした。それをここで私が伝えることは難しいですが、福祉のことや地域のこと、それ以外のことも含めて、参加者それぞれの中に大切な何かが残ったのだと思います。

そして、さまざまな場所を訪れ、さまざまな人と話すことで、それぞれの人にとっての京丹後や、それぞれの人にとっての福祉が浮かび上がってきたはずです。

豊かで、暮らしやすく、面白い地域をつくる「まちづくり」と、地域で誰もが豊かに暮らすことを支える「福祉」。言葉は全然違うけれども、同じことを別の角度から考えているということ。
まちづくりでやっていることは福祉になり、福祉でやっていることはまちづくりになるという重なり合いを、自分の体験として、体感できた気がします。

加えて、わたし自身がより個人的なものとしてSOCIAL CARAVAN で得たものについても少し書いてみようと思います。それは、「これってできるんだ!」ということでした。
これまでに綴ってきたように、京丹後では、「移住」や「地域の福祉」において、一般的に難しいと思われるようなことがしなやかに実現されつつあるように感じました。それらはすべて、人の手によって生み出されたことです。

人の力や、人と人とのつながりの力が発揮されることによって、困難に思えることも不可能ではないと知れたことは、翌月から福祉で働く社会人になるという状況だった当時の私にとって、エールのようなものに感じられました。


最後に、SOCIAL CARAVANでつくられた関わりが、観光した参加者にとってだけではなく、京丹後の方々にとってどのようなものになったのかについてもほんの少し触れておきたいと思います。

限られたツアーの時間の中でしたが、ツアーで多くの時間をともにしたみねやま福祉会の方々には、その方やみねやま福祉会にとってどんな意味を持つ関わりになったのかを聞くことができました。
そこでは、ツアーの参加者が新鮮な目で見て感じたことを共有することで、京丹後という地で働く人たちやみねやま福祉会で働く人たちが普段気づかないことに気づけるというお話をしてくださいました。
普段交わらないものが交わることによって、お互いがよりよく作用し合うことが起こっていたのなら素敵だなと思います。


ここまで読んでみていかがでしたか?
これを読んだあなたに、福祉ってこんな風にかかわってみてもいいんだ!と思ってもらえたらうれしいです。
そして、SOCIAL CARAVANやSOCIAL WORKERS LABのことを「いいな」と思ってくださったら、とてもうれしいです。

ぜひ今後のSOCIAL WORKERS LABにも注目してください!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


▽この記事を書いたひと▽

大森 美歩(おおもり みほ)

SWLAB メンバー。福井県鯖江市出身。3月に慶応義塾大学文学部を卒業し、4月からは社会福祉法人に入職し、障害のある方の入所施設で働いている。趣味は陶芸。
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ソーシャルワーカーズラボは、これからの社会をつくろうとするソーシャルワーカーどうしが出会い、関わり合い、問い、学び合う社会実験プロジェクトです。noteでは、人口減少社会を生きるわたしたちに必要な社会観や働き方の先駆的な探求と実践についての記事を掲載しています。