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ジャニーズ問題で日本はどう進化するか

最近、どんどん報道が過熱しているジャニーズ問題ですが、
被害者(当事者の会等)を抜きに考えた際のジャニー氏の恩恵を考えたいと思います。
この記事は、現在所属するタレントの性癖を非難するものでもなければ
所属タレントが被害者と擁護したり、同罪と断ずるものでもありません。
単純に、ジャニー氏の犯罪により日本がどのくらい進化できるのかを
考察するものです。

GACKT発言にみる思想の進化

SNS上でGACKTは以下のように発言しています。

ジャニーズ事務所所属タレントのCM打ち切りが相次いでいることに対する、歌手のGACKTの投稿が波紋を広げている。「気持ち悪いの一言に尽きる」と企業側の対応を糾弾した。
~中略~
さらに「今回それぞれのアーティストは関係ない、というよりむしろ被害者」「コンプライアンスという言葉を使ってるが、結局、乗っかってるだけで何も考えてない」「露見したのは、それらの企業が彼らを応援するファンの気持ちを全く理解してないということ」などと批判。「今回の対応は気持ち悪いの一言に尽きる。この日本の乗っかり風潮がマジで不気味すぎる、まったく」と断じた。

GACKT「マジで不気味すぎる」ジャニーズCM打ち切り企業批判が波紋、炎上状態に

私はGACKTはMALICE MIZER(2期)の頃からのファンなので、最近の不倫問題もファンとしては何も感じませんでしたが、前述の発言は人権感覚のなさを感じてしまいました。その後、翻意なのか誤解を解くための説明なのかわかりませんが、以下のように発信しています。

「ボクのコメントに色々言う人もいたが、ボクは手の平を返すような人間じゃないし、なりたくもない」と思いをつづった。
そして、「過去に何があったとしてもボクはジャニーズにいる彼らが好きだし才能に溢れる彼らを応援してる。事務所がとか、名前がとか、そんなものは応援する理由になんら関係ない」と断言。
「事務所の問題は問題としてわかる。だが、そこにいる彼らまで攻撃するのは違う。そもそも被害者だろう、彼らは」と擁護した。

GACKT、ジャニーズ広告問題に苦言「彼らまで攻撃するのは違う。そもそも被害者」

昔からGACKTは素晴らしい詩を書きますが、そのせいか
若干SNSで誤解を招く表現が多いのですよね。
「ボクはジャニーズにいる彼らが好きだ」のくだりですが、
ジャニーズにいる彼ら”なのか、ジャニーズにいる”彼ら”なのかで
発言の内容が大きく変わってしまいます。
今回は”事務所の問題”と追記していますので、後者だろうと想像できますが
この切り貼り全盛期の時代に足元をすくわれるような発言は・・・と思います。
さて、そんなGACKTさんですが、彼自身もSNSでは嫌な思いをしたようで
以下のようにも記事を書いています。

「Twitterを始めてから目を背けたくなるようなDMがくる時もある」と書き出したGACKT。「死にたい時があるのも分かる。追い詰められて苦しいのも分かる」と、誹謗中傷によって苦しい思いをしていると明かした。
 続けて「だがこれだけは忘れるな。自ら消そうとした今日は本当に生きたかった者の大切な未来だ」と吐露。

GACKT「目を背けたくなるようなDMがくる」誹謗中傷に思い「だがこれだけは忘れるな」

いつも言葉ら足らずのGACKTが、一般人が納得できる文章が
かけるように進化しました。

今の日本のレベル感

方々で言われていますが、日本の性被害に対する考えは先進国のそれとはだいぶ開きがあるように思えます。性と人権の話しに関して言えば、南アフリカと同レベルに感じてしまいます。

世界で最も感染者が多いのは、南アフリカ共和国で、500万人。成人の20.1%が感染しています。人々のHIV/エイズに対する恐怖心は高まり、「処女と性交をすればエイズが治る」という迷信を信じて、幼い少女がレイプされるという痛ましい事件まで多発しています。

アフリカ・アジアで深刻な社会問題 HIV/エイズの現在

これまでも「日本人に生まれて恥ずかしい」という煽りともとれるようなコメントで炎上した方が多くいますが、以下の投稿を考えると「同じ日本人として恥ずかしい」という気持ちもわからなくはない気がします。

「DJ SODA」さんは今月13日に大阪・泉南市で開かれていた音楽イベントに出演した際、一部の観客から胸などを触られる被害を受けたとしていて、SNSで「怖くて手が震えている」などと日本語で心境をつづるとともに、当時の画像を掲載しています。
これについて、イベントを主催した大阪の会社は21日、観客の男女3人について、氏名などを特定しないまま不同意わいせつや暴行の疑いで大阪府警に刑事告発しました。
~中略~
1人目は、DJ SODAさんがステージと観客席の間にある柵に設置されたはしご状の物にのぼった際、左手の甲と手首を胸に押し当てた疑いがあるということです。
2人目は、1人目と同じタイミングで、DJ SODAさんの右腕をつかんで引っ張る暴行を加えたとしています。
DJ SODAさんはそのあともパフォーマンスを続けたということですが、今度は観客とハイタッチをしている際に3人目が右手で胸を触り、さらにおよそ20秒にわたって抱きついて肩に口づけをするなどした疑いがあるということです。

DJ SODAさん“観客から性被害”

森田氏は19日、騒動について「DJ SODAの言ってる性被害って、公開型のつつもたせなのだろう。誘惑されて仲良くしていたら、あとから怖い人が出てくるという。音楽フェスの主催者は、彼女の芸に加担しないことだ」と投稿した。
森田氏は、スタジオジブリの人気アニメ映画「猫の恩返し」や、人気アニメ「ぼくらの」などの監督を務めたことでも知られる。投稿には韓国メディアから、「猫の恩返し」監督によるSODAさんへの2次加害だとする報道が相次いだ。

DJ SODAに「公開型の美人局」

この「被害者面しやがって」という論調って、最近だと中国が大本営発表していたものと同じなんですよね。

東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水を薄めて海に放出する措置をめぐり、中国メディアは連日、新聞やテレビなどで日本を批判する報道を続けています。
このうち、中国共産党系のメディア「環球時報」は30日の社説で、日本国内で中国の国番号で始まる嫌がらせの電話が相次いでいることなどを日本政府が非難していることについて、「日本を中国にいじめられる被害者に仕立て上げ、同情を買おうとしている」と主張しました。
~中略~
「日本が卑劣な手段で逆ギレしている」と題した社説で「日本が国際世論にうその情報を大規模かつ集中的にばらまき、無責任な行為を覆い隠した上に、正当性まで求めている」と批判していました。

中国メディア 処理水めぐり 日本への批判を連日報道

DJSODAさんは韓国の方ですが、韓国では過去の事件を機に、性犯罪の被害者救済といった考えが根付いているようです。

 10月14日、韓国の最高裁判所はデジタル性犯罪「n番ルーム」事件で「博士ルーム」を運営していたチョ・ジュビン(26歳)へ懲役42年を宣告、刑が確定した。
 判決は、児童・青少年の性保護に関する法律違反、淫乱物を製作し配布及び犯罪団体を組織した疑いなどによるもの。
~中略~
「博士ルーム」では、女性を「奴隷」と呼び、写真や動画を公開する前の待機画面は「奴隷たちが待機中です」だった。動画は女性を性的暴行したものや、さらには、便器の水を飲ませたり、身体に虫などの異物を入れさせたりする姿などを撮影した映像もあったという。
~中略~
「博士ルームでは、“グルーミング”という、まだ幼い子どもたちの心理を利用して接近し手なずける方法を使って、中学生などを誘引し、身元を確認して脅迫に及び、性的搾取物を撮影していました。モデルの仕事といわれてもまだよく判断がつかない年齢です。被害に遭った後、自ら命を絶った被害者もいました。皮肉なことですが、n番ルーム事件の後、韓国では性犯罪における被害者への理解を高めることになりました。被害者の中に未成年者が相当数いた事実が分かり、韓国社会に未成年者は絶対的に保護すべきだという認識が共有されたのです。これまでは性犯罪事件では巻き込まれた未成年者も共犯者とみなされましたが、n番ルーム事件での被害者はひとりも処罰されずに支援を受けています」

女性に性的暴行、身体に虫を入れさせる動画を…史上最悪のデジタル性犯罪

相手が誰であれNoがいえる社会に

日本のメディアといえば、ジャニタレに占拠され、
もはや「ジャニーズニあらずんばタレントにあらず」みたいな状態で、
ジャニー氏の問題もみんなが知りながら見て見ぬふりをしていましたように報じられています。
もともと男性に対する強制性交の罪はなく(近年創設)、ジャニー氏がやったことは暴行罪に該当するかどうか程度というのもあると思いますが・・・。
以下に女性自身の記事を引用しますが、”児童に対する性犯罪”の記事としてはあまりにも取材の程度が低いように感じます。

9月11日には、’19年にジャニーズ事務所を退所した錦戸亮(38)が自身のX(旧Twitter)を更新。《まぁ言えることは1つ。組織が好きっていうのが入り口だった人は違うかも知らんけど、自分が好きになった人は今日も明日も好きでいていいんじゃないかなと》と、性加害問題についてと思われるコメントを発表した。
~中略~
‘19年7月にジャニー氏が亡くなった際、長瀬はジャニー氏を“最高”と称えながら、《ジャニーさんはカッコ良すぎるのでたぶん地獄行きです。僕も地獄を目指している男なのでまた地獄で会いましょう》と追悼。独特の表現からその真意を推測する人が相次いだ。

長瀬智也 ジャニー氏の性加害問題に守る沈黙…逝去の際は「地獄で会いましょう」とコメント

女性自身が書いたほかの性犯罪の記事だと「バカ息子」などと強くののしっているのですが、なぜ「ジャニー氏」表記なのか私には理解ができませんでした。
「バカ息子」とバランスをとるのであれば「ペドフィリア喜多川」とかでもいいのではないでしょうか?

有名企業の社長の息子による不祥事が相次いでいる。
8月14日、東京都迷惑防止条例違反(盗撮)と児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造)で逮捕されたことが明らかになったのは、山田養蜂場の現社長の次男で、専務取締役だった山田満生容疑者(33)だ。
満生容疑者は、’20年ごろにパパ活で知り合った女性Aに、裸の画像と引き換えに金銭を渡していた。しかし、昨年になって、「あなたの裸は飽きたので大勢の女性の画像が欲しい」と、Aに対し入浴施設で女性の裸体を盗撮するよう指示したという。さらに、満生容疑者にはSNSで知り合った17歳の女子高校生にわいせつな動画計30点を送らせていた疑いも持たれている。
~中略~
父親の背中を見習わず“パパ”になった結果、山田養蜂場の企業イメージに大きな傷をつけた満生容疑者。おりしも最近、先代が築いた事業に泥を塗る“バカ息子”に注目が集まっている。

「世襲はろくなのがいない」山田養蜂場は女風呂盗撮

ぶれない男カンニング竹山

個人的にカンニング竹山のコメントのバランス感覚は素晴らしいと思います。
同じような視点で意見展開をする方も多いですが、その中でも抜群に説明がうまく、特に、人ではなく行為にスポットライトを当てるような話し方が好きです。
以下にカンニング竹山の記事を引用しますので、社会全体がこういった考えができるように進化するといいなと思います。

今後1年間、広告や番組などの出演料に関して全額を所属タレント本人に支払い、芸能プロダクションとしての報酬は受け取らないとした。7日に事務所が会見を行って以降、大手企業が相次いで所属タレントの広告起用を見直す方針を明らかにしている。
 この発表について、竹山には一つ、疑問があるという。「マネジャーという社員がいますよね。会社員ですから。この給料はどこから出すのか?タレントをやっていると、女性も男性もスタイリスト代、メイクさん代、事務所によっては送り迎え、事務所によってやり方違うんですけど、そのへんのところはどこから捻出していくんだろう?とか。タレントさんのギャラから出すのだろうか?とか、会社が補償するのかとか」。会社が補償した場合についても「その金を被害者(の救済)に回さなくていいのかな?とか」と首をかしげ、「それが一見、なるほどと思うようで、具体的にお金のそろばんをはじいていくと、そのへんのシステムはどうするのか疑問があります」と口にした。

カンニング竹山 出演料等めぐるジャニーズ事務所の発表に疑問「被害者に回さなくていいの?」

最後に私見ですが・・・

日本社会はまだまだ性犯罪者に甘い国だと思います。
性犯罪に限らず、加害者に甘いといえばいいのでしょうか?

お隣韓国の性犯罪率は日本より高いことをとって、韓国をバカにする風潮も一部にあります。
しかし本当にそれでいいのでしょうか?
ノイジーマイノリティの話しかもしれませんが、日本のそれは発展途上国はおろか、悲惨な国ワーストトップ3入りを果たしそうな国と同じ価値観を共有しています。

これでGDP世界3位だとか、世界有数の観光国だとか、どの口が言うのかと感じてしまいます。

世界水準を受け入れることが、果たして日本の降伏につながるのかわかりませんが、世界規模でやっていこうとした場合はどうしてもそのコンプライアンスに従わなくてはなりません。
世界からだいぶ出遅れてしまった日本はこの先、発展途上国と見下してきた国々に追いつくことができるのでしょうか?

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