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Thank you for just being you.
noteをはじめて約2ヶ月になる。
毎日書いたわけではないのでまだ少しだけれど。
表向きは、片想いのRくんとの備忘録、たまに回想録。
内実は、Rくん依存症の私を私に振り回されるRくんを心配した親友が、勧めてくれたことがきっかけだ。
Rくんにぶつけるのは、あまりに彼が可哀想だからと。
その通りだ。。
以前に比べたら、これでも自分のことを客観視することができるようになったから、彼女には本当に感謝している。
彼女は全て読んでくれて、毎回ご丁寧に感想をくれる。。
近頃は多忙であまり会えていないけれど、LINEや電話でも必ずリアクションをくれる。
恥ずかしいからやめてと言っても、やめてくれない。
きっと私を優しく見守り、厳しく監視し、Rくんを心配しているのだと思う。。
そんな彼女とあまりにも会えず、Rくんにも会えず、仕事に忙殺される毎日に嫌気が差した私は、遂に持ち帰った仕事を見て見ぬフリして、彼女を呼び出した。
「久しぶり。」と言う私に彼女は『久しぶり〜!!』と返してくれた。
久しぶりに私の “久しぶり” が受け入れられた。
Rくんの前ではことごとく行き場を無くすわたしの久しぶりは、親友の愛の籠った久しぶり〜!!を前にして、随分と満足気だった。
毎回のルーティーンでお互いの近況を報告し合い、(と言っても連絡は頻繁なので、極々近況。笑)彼女の話の続きが聞きたい私を遮って、彼女はRくんの話が聞きたいと言ってきた。
彼女もRくんとは長い付き合いで、たまに一緒にご飯に行ったりもするけれど、会う度Rくんに『大人になったね〜!』と言うから笑ってしまう。
『Rくんって、もっと天然で子犬かと思ってた。』と言う彼女に、
「えっ。そうだよ?」と答える私。
『読んでたらすっごく優しくて、私までキュンキュンしてる!』と柄にもない表現で、自ら笑っていた。
『Rくんって昔キラッキラしてたよね〜!本当にビジュアルよかったし、すっごく可愛かった〜!』
「すごい過去形!(笑)本人に聞かれたら、今は?って言われるよ!」
『チャラく無くなって、子犬感も薄れて、男男してきちゃって。落ち着いちゃって悲しいわ〜。』
今も、歌って踊ってアーニャやって、十分騒がしいヤツだよ。。。
『あんた達の関係性、羨ましいよ。大人になって中々いないよ信頼できる異性のこういう…
そこまで言って彼女が黙る。
「何よ?」
『友達?って思ったけど、鮎はRくんのことが好きなんだから友達ではないわ。』
『…あの日本当に何もなかったの?』
「何もって?」
『Rくんと…そういう…今までも?一度も?』
言わんとしている事はわかった。
バレンタインの日のことだな。
本当に何もなかった。
そして今までも何もない。本当に。
Rくんはロマンチックのカケラもない。
先月の色気とエモさは、今となっては夢だったのではないかとさえ思っている。
『そっかそっか。(笑)Rくんは鮎のこと、大切にしてるよ。』と彼女。
「…そう?実は私、あの日Rくんが何もしてこなかったのはやっぱりそういう風には見れないって事なんだなって、落ち込む気持ちもあったんだよね。」
そう言うと彼女は、『引くことができる男ってどれだけいるだろうね。』と言った。
『鮎のリアクションを見て、鮎のことを第一に考えて、我慢したんじゃないの?
Rくんは、FtMだから我慢できるって思われるのが一番嫌だろうに。
引くことができるのは余裕の現れでもあるけど、あれだけ本能型のRくんがとる理性的な行動って、私なら落ち込むどころかクラクラきちゃうけどね!』
あぁ。そうか。
あの日、ベッドの上での私の苦笑いは自分に向けたものだったのだけれど、Rくんは彼に向けられたものだと思ったのか。
FtMだから自制がきくと誤解されるのも厭わず、もしかしたら男としてのプライドが傷ついたかもしれなくても尚、私を優先してくれたんだ。
『もう大昔の話だけど(笑)、鮎に色々あったとき、沈んでるって表現する人もいたけど、今は海の底でじっとして浮かんでくるタイミングを待ってるんだって私は思ってるよ。って、いつものメンバーに言ったのね。』
知らなかった。
『私も鮎のnote読んでて思い出したの。
そしたら皆んな、どうしたら浮かんでこれるかなって考え始めて。どうにかして浮かばせよう!って。例えだけどね。
そしたらRくんだけが、近くにいたいならおれが潜ればいいんじゃない?って言ったのよ。』
『私は、鮎がRくんを好きだと言う気持ちがよくわかるし、依存しちゃうのも執着しちゃうのもわかるわ。
他人が何と言おうと。それくらいの気持ちにもなる。あんなに大切だと伝えてくれる人はそういない。
彼は本当に素敵な人だと思う。』
教えてくれてありがとう。
そう言うのがやっとだった。
彼女が言う通り、皆んなは私を暗い海の底から引き上げようとしてくれた。
どうにかしてまた浮かばせようとしてくれた。
嬉しかったし、本当にありがたかった。
彼女は皆んなより深い関係性だった分、私の性格も鑑みて、浮かぶのを待ってくれていた。
いつまでもいつまでも同じ場所で待つから心配しなくていい、そう聞こえて、私はどれだけ安心し救われたかわからない。
そしてRくん。
そう言われると確かに、彼からはそのどちらも感じなかった。
引き上げられる感覚も手を差し伸べられる感覚も、待ってくれている感覚も、なかった。
ただ気付くとそばにいて、私の周りの温度を上げてくれる人だった。
あったかいなぁと思うとき、必ず彼がそばにいた。
私がそこでじっとしていられるように、動かなくて済むように、彼が周りを守ってくれていたのだと、今ならわかる。
私が自分の意思で上がりたいと思ったとき、全力で引き上げてくれた。
助けてと言えたとき、当たり前だと言ってくれた。
また海の底に沈みそうと言ったとき、戻るならたまに会いに行くよなんて笑っていた。
『Rくんは、待たない。行けばいいから。
上がって来なきゃいけないの?海の中の方が呼吸しやすい人だっているよ。って。
凄いよね。私は何もできなかったのに。』
そんなことはない。
それは彼女にハッキリ言った。
彼女に、皆んなに、私はどれだけ支えられたかわからない。
私にとってはいいも悪いもない。
Rくんにだけ感謝しているわけではない。
それぞれがそれぞれの方法で私を助けてくれたことを、私は生涯忘れない。
そういう意味では、私は彼女にも十分依存している。
絶対に手放したくない。
私は依存心が強いタイプなのだろう。
『あなた、経済的にも精神的にも自立してるで有名よ〜』と笑う彼女に、何度もありがとうと言った。
しつこいと怒られても言った。
私がすぐ泣きそうになるから、察した彼女はこう言った。
『実は私も、一時期Rくんのこといいなって思ってたんだよね〜。』
………何それ。聞いたことないぞ。
詳しく!
言わな〜い!
何よ知らないその話!
言ったことないも〜ん!
私たちの夜は、長かった。
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